これも面白かった! - チーム・バチスタ4螺鈿迷宮の感想

理解が深まるドラマレビューサイト

ドラマレビュー数 1,147件

チーム・バチスタ4螺鈿迷宮

4.504.50
映像
3.75
脚本
4.50
キャスト
4.50
音楽
3.50
演出
3.75
感想数
2
観た人
4

これも面白かった!

4.54.5
映像
4.5
脚本
5.0
キャスト
4.5
音楽
4.0
演出
3.5

目次

今度は終末医療が舞台です。

考えさせられますね。緩和ケアなので、痛みを取り除きながら自然な詩を迎えることが皆さんが想像する緩和ケアなのでしょうけど、もし、痛みを緩和できないときどう人として尊厳をもって死を迎えるのが正しい選択なのか。医者として、患者として、家族として。

物語の中での田口の考え方、白鳥の役人としての考え方、桜宮家の人たちの過去や葛藤があっての医者としての在り方。患者さんたちの桜宮家の医師特に巌雄への信頼。

誰が正しく、誰が正しくないのか全く分かりませんし、きっと全員が正しくて正しくないのかもしれません。実際にホスピスに関わる関係者の人たちには現実とはかけ離れていると思われたり、ドラマだからと思われたりしてしまうところがかなりあるんじゃないかと思います。ホスピスを扱った小説しか読んだことしかありませんが、けっしてきれいごとばかりではなく、死を受け入れることがドラマであがかれているほど簡単なことではないのであろうとは想像に難くありません。もし、自分が余命いくばくもないと知ってあそこまで現実を受け入れれるでしょうか。螺鈿の部屋に入って安らかに死ねるでしょうか。なんか最期まで足掻いてしまいそうです。むしろそういう人が一定数存在するのが自然なんじゃないかなと思ってしまったりします。ストーリーとしては、医療とは?死とは?死と向き合ったとき医者としては?患者としてどういう選択をするのかということがものすごく伝わってきますが、そこにばかり焦点が当たっていることで、却って医療の死に対するあり方をものすごく考えさせられる作品になっている反面、本当のホスピスとしての現実から大きく乖離しているように思います。なんだか全員が安らかすぎて・・・明るいけど安穏としていて、諦めているような感じがします。

意外かもしれませんが、すみれを応援してしまいます。

いろいろと隠し事があって、安楽死もしてそうで、救命に対しての情熱があるのかないのか疑ってしまう桜宮家ですが、三女のすみれの救命にたいする情熱は応援したくなります。ドラマを通してこの人だけは安楽死に関わっててほしくない。安楽死をする父親や姉を止めてほしい。と願ってしまいます。想像する一番医者らしい医者にみえるし、若い分ちょっと頼りないけど、医療に対する情熱を信じてしまいます。田口や白鳥よりも彼女を応援してしまう人多いかもしれないなと勝手に想像してしまいます。実家の病院ではなくてもっと大きなところで活躍してほしいとか、父親からもっと学んでほしいとか、思ってしまいます。そして、白鳥への怪文書はこの人からじゃないかなとずっと思ってました。そして、天馬ともなにかしらつながりがあるんだろうと。そう思うと一番胡散臭いな~っておもってしまったり、ずっと応援したり、疑ったりして見てしまいます。でも、救命に運ばれてきた患者を救う一生懸命な姿を見るたびに疑いが応援に変わってしまいます。でも、なかなかうまくいかないときとかに父の巌雄がでてきます。いいお父さんで腕の立つ医者ですよね。父や姉と比べてもちょっと劣るような印象が応援させてしまうのかもしれません。

栗山千明が演じてますが、なんだかこのドラマで見方が変わりました、演技が上達したというか、女優らしくなった感じがします。それまでは演技はそれほどでもないなという感じでみてたんですが、こんな演技もできるのかと感心しました。内に何か秘めながら葛藤と一生懸命さを上手に表現してるなと感心しました。最近ちょっと露出減ってるような気もしますが、今後ともちょっと期待してしまう女優さんです。

意外な結末、でも想像通りといえばそうかもしれません。

最期は螺鈿の部屋が燃え落ちて桜宮の歴史というかいろいろなものに終止符を打ったような感じでおわるんですが、なんとなく予想通りだったと思われる人多いんじゃないでしょうか?葵が実は生きて居たり、天馬がなんとなく関わっていたりしてたことなど。結局、桜宮の人たちも葵の一件やホスピスに携わったり、いや、もっと前から検死、解剖していたことから自分たちも少しずつ死に近づいて行ったのではないかと考えさせられます。安楽死は本当は自分たちが求めていたのではないかと。自分たちが安楽死を求めていることに気付いていたのか、気づかずなのか、患者さんたちを安楽死させることで求めていることを隠してたのか、気づかずとも安楽死とはどういうものなのか実行していく過程で何かを確認してたのではないかと思えてしまいます。父と母のありようがものすごく対極で、姉と妹も対極にあるような構図が揺れる桜宮一族を表しているように思えてしまいます。

最終回評価が分かれそうです。

私は物足りませんでした。予想通りすぎたこともあるんですが、死んで終わりなのか。というのが、今までの巌雄の医療への姿勢や患者さんとのかかわり方などからすごい残念でした。心の中まではわかりませんが、もし、揺れていたのだとしたら、生きる法を選択してほしかった。あの終わり方はものすごく後味が悪く、まだ続くような印象を与えてしまってる(狙いなのでしょうけど)ことで、さらに何かのどにつっかえたような感じで一言で言い表せませんが、後味が悪く、物足りなく、続きが見たい(狙い通りになってる?)という感じになってしまいました。

あなたも感想を書いてみませんか?
レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。
会員登録して感想を書く(無料)

他のレビュアーの感想・評価

安らかな死の演出、これは許されることなのか

安らかな死に隠された秘密数々の事件が起こり今ではマスコミの格好の標的とされてしまっている東城医大。経営難も少しずつ回復の兆しは見えてきているが特別愁訴外来、通称・愚痴外来を維持していく余裕がなくなってしまったということで左遷されてしまった田口先生。左遷先は終末医療を専門とする碧翠院、医院長の桜宮巌雄(柳葉敏郎)と妻の華緒(相築あきこ)と娘で姉の小百合(水野美紀)妹のすみれ(栗山千明)の家族で回している病院だった。そこには既に嫌われ者のゴキブリ厚労省こと白鳥圭輔が皮膚科医として居た、何の運命かまたも出会ったコンビは白鳥さんの元に送り付けられた怪文書が本当なのかその真実を追っていく。2009年から始まった「チームバチスタシリーズ」のテレビドラマシーズン4作品目である今作は、初めて事件の舞台が東城医大ではなく遠く離れた海の見える田舎町。関西テレビ放送開局55周年記念ドラマである今回のテーマは安楽死。...この感想を読む

4.54.5
  • 雅
  • 120view
  • 2398文字
PICKUP

関連するタグ

チーム・バチスタ4螺鈿迷宮を観た人はこんなドラマも観ています

チーム・バチスタ4螺鈿迷宮が好きな人におすすめのドラマ

ページの先頭へ