キャストが個性的です。
昼ドラのようなタイトルだが・・・
このタイトルから昼ドラのどろどろしたストーリーを想像する人も多いのではないだろうか?キャストをみても、向井理、榮倉奈々以外は昼ドラででてきてもおかしくないようなキャストたち。それが遺産を巡って争うというような構図を誰もが想像するだろう。実際、カンタンにいうとそうなのだが、ドロドロした感じはほとんどなく、人間らしさ、欲望、保身、依存などなど家族だったらありえそうなこと、家族だからこそどこか一線をこえないというような。だからこそ身近でもありそうな家族の群像が描かれています。そして、遺産がテーマだけど、誰も死なないところが後味がいいのかもしれない。もちろん、葬儀屋さんの一家のお話しなので、当然、葬儀の場面がちょくちょくでてきます。夜の一家団欒で葬儀の場面はちょっとと思われる方はいらっしゃるかもしれませんね。キャストは伊東四朗や岸部一徳、室井滋、板谷由夏など個性派ぞろいでドロドロ感をだしながらも後味のいい演技をしているところが見所です。ただ、物足りないところといえば、矛盾するかもしれませんが、ドロドロしてないところでしょうか。脚本が少し雑な感じもするので、ストーリー構成に多少の不満が出てきてしまいます。昼ドラのドキドキ感がほしいと思う方には、元旦那や、姉の恋人(外国人)、一番上の姉に恋が生まれるのか?などそこから展開されるややこしい展開に期待してしまう人はいるかもしれませんが、名gれに任せてなのか、スーっと流される感じで何事もなく終わってしまいます。そういうところが女性には物足りないと思われてしまうかもしれません。反面、男性には見やすい内容になっているのかもしれませんが、物語にクセがなくなり丸くなってしまうことで視聴率狙いで妥協したなと思ってしまうかもしれません。もう少し、クセがあって視聴者の幅が多少狭まっても面白い作品に仕上げてほしかったなと思います。
医者が婿養子に!まさかの展開。
向井理が河村家に婿養子に入って河村家の遺産相続に巻き込まれることに!
まぁ、婿養子なんで、相続の権利自体はそれほどないんですが、一族になってしまうということが話をややこしくしていきます。もちろん、一族からは遺産目当てと疑われたり、自身も遺産目当てのような言動をしたりして誤解されたり、また、わざと誤解させたりして一族を振り回したり、よくある話としては嫁が疑われて・・・という展開はおなじみだとは思いますが、今回は婿が疑われてしまいます。お義父(社長)さんも実は婿養子で・・・女系家族なんですね。だからこそ義姉さんたちがすごく個性的。婿だからこそ、男目線だからこそなのか、芯があり、悩みながら、支えあいながらこの個性的なお義父さんや義姉さんたちと渡り合いながら、家族としてどうありたいのかを求めていく姿に感動します。途中何度も向井理は遺産目当てじゃないかのか~?と誰もが疑ってしまいます。もしかしたそうかもしれませんよね。でも、自立した女性や、男性から見た場合、遺産はほしいけど、あくまでもお金は自分で稼ぐし、人のものを奪う気はないし、家族を一番大事にしたいと思う気持ちは共感できると思います。
お母さんがどっちも強烈!
お母さんが本当にどっちも強烈です。まずは河村家の長女で榮倉奈々のお母さん。一見何も言わず、お義父さんを立てて一歩後ろに下がりいつもお父さん(伊東四朗)や妹たちのために陰ながら一生懸命なすごくいいお母さんです。ただ、何を考えてるのかわからない夫やわがまま放題な妹たち、肝心なことを話してくれないお父さんへの不満が溜まっていって・・・・爆発します。お母さん結構ムチャです。そして一番怖いです。この人だけは怒らせたくないな~って思ってしまいます。妹たちのわがままがかわいく思えてしまうくらいです。
そして向井理のほうのお母さん。こっちはこっちで対照的。シングルマザーで保険外交員をしながら女手一つで一人息子をそだててきただけあって肝っ玉母ちゃんです。あっけらかんとしつつも、向け目がない。一人息子を大事に大事に育ててきたので息子を守ろうという気持ちが人一倍強いのでしょうね。それでいながら、息子の結婚、婿養子、息子の嫁への態度はすごいなと思ってしまいます。母親は息子のほうが好きだという人は多いかもしれないですし、息子の嫁にはきつくあたってしまうというイメージは多いかもしれませんが、そういうこともなく、すごくあっけらかんと、まっすぐに生きてるので、だから息子がああなるのかと思ってしまいます。もちろんいい意味ですよ。下町にいそうな強烈なお母さんです。こういう人が保険売り込んで来たり、買い物に来たらちょっと困っちゃうな~っていうぐらいの押しの強さがありますね。
ドラマのHPみてもらうと家系図でてきます。多くの方がこの中の何人が最後まででてくるんだろうとおもってしまうかもしれません。ですが、全員最後まで生きてます。困ったことや、大変なことを乗り越えてこの家系図を壊れることなく物語が終わるところがこのドラマの面白いところだと思います。どうやったらこのままで終われるんだろうと何度も思ってしまうと思いますが、それは見てのお楽しみに。
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