未来に来てからも男らしい武士 - サムライせんせいの感想

死んだはずが現代人に生まれ変わる

覚悟の死からのいきなりのワープ、チンプンカンプンの展開にありがちな程度の低い夢物語の内容かと思いきや、主人公の武市半平太の人柄が見え隠れする動揺ぶりや周りのリアルな反応にどんどん見入ってしまいまいます

そして「サムライせんせい」のタイトルバックに森本レオさんのナレーション、幕末イメージのアニメーションに現れる主役の錦戸亮さんと神木隆之介さんの姿。面白いことが起きそうな予感がする格好いいタイトルで始まりです

謎の人物次々登場で目の離せない展開

怪しい自分を受け入れてくれる家族に見つけられ、幸運にも住む所を見つけひとまず安心した所で、なんと現代に来ていた坂本龍馬と再会。理解不能な運命にありながらもやっと落ち着いてきたところで、公安に狙われたり次々周りで巻き起こるトラブルに振り回されていく

武市だと知る人は少なく周りには変人扱いされることも多いが、どんな時も武士として男らしく行動し発言することで周りを動かす存在感が半端ない

嫌う人、面白がる人、利用しようとする人も現れる

武市はどうにかして元の時代に戻ろう考えている

人格者として、誠実に過ごし徐々に現代人に認められていくドラマの展開に感情移入してほっとします

とにかく妻を愛している

元の時代に戻ろうとするのは唯一愛して止まない妻を気遣ってのこと。自分が死んだ後に妻はどう生きているのか、幕末に戻り自分が生きようとするのではなく、妻のことを知りたいとする気持ちが純粋で初回から最終回まで通したテーマになっていると思います。妻を思っている時の武市の姿は切なくて、生きていても空しい、妻に申し訳ないという気持ちが胸に迫ってきます。

侍唄(サムライソング)がいい！

関ジャニ∞が歌う主題歌がラストに流れるとそれまでのシーンの思いとリンクしてかなり感動的です。武市の幕末での人生観と現代人の意識はとても違いすぎるから、サムライとして驚いたりがっかりしていたりするけれど、現代人の中の愛情を見つけた時にはようやく希望が湧いてきます。

ヤンキーな親が子供をとても大切に思っているとか、実はお嬢様がチャラい服装で好きな人のそばにいるとか、悩める現代人にも大きな愛があるという場面を見つけると一時的にふと時代を忘れて自分と重ねて笑顔になります

現代人のために奔走したり、幕末に残した妻を思っていつも一途で誠実な武市半平太です

誰が敵で誰が味方なのか！錦戸亮と神木隆之介の鬼気迫るアクションが素晴らしく是非また見たいドラマです。続編が待ち遠しいです！