マジで闘う女性の姿ってぎこちなくて可愛さで溢れてる‼
学園を飛び出して新鮮さが蘇った。
舞台はプリズン(監獄)。海外ドラマのパロディのような設定でこれはこれで面白い設定にしてきたなと感じました。もはやタイトルの学園は関係なくなってしまっているのですが、、、しかし中身は1作目から継続して戦いの中でしか生きられない少女たちの群像劇を描いているので、シリーズを通して見ている人はすぐに溶け込むことが出来たのではないでしょうか。今回の主人公は島崎遥香演じるパルを軸に、当時若手売り出し中だったメンバーが中心でキャストが組まれていたので、初々しい演技と新しい設定のドラマになっていて、新鮮な気持ちで作品を鑑賞出来ました。
内輪だからこそ出来る学芸会の極致
シリーズを通して言えることだが、ドラマの冒頭で『学芸会の延長ですのでご了承ください』みたいなテロップが流れる。勿論観ているファンの人達もそんなことは最初から分かっている。分かっているからこそ面白いし、楽しみであるといえるだろう。こんな言い方をしては申し訳ないのかもしれないが、正直ドラマ自体の出来の良さなんてどうでもいい。だってこれは学芸会なのだから。学芸会というのは子供の頑張っている姿を親御さん達が集まって、お父さんはホームビデオに我が子の頑張りを必死になって収める。ただそれだけで満足だし、楽しいのだ。このドラマもまさにそれ。プロデューサーの秋元康はメンバー、一人一人の個性をしっかりと生かした設定を作っているし、役ではなく本人の性格に合わせてた役作りになっているためメンバーも違和感なく役を演じているように見えた。そして何より見ている人たちも元々AKBを好きで見ている人達ばかりなので、役名一つ取っても笑わされてしまう部分があったり、劇中の中でもメンバー自身のエピソードが盛り込まれていたりと楽しむ部分が沢山ある。これは視聴者も含めて内輪だけで作り上げる学芸会だからこそ出来ることだと思うし、それがドラマになってしまうのだから凄い。
闘う女性は出来れば見たくない。だけど必死な姿は可愛い。
個人的に思うことは、女性の闘っている姿なんて見たくない。女性には綺麗でいて欲しいし、華やかな場所が似合うのが女性たるものと勝手に思っております。しかし本作ではそんな理想像とは対照的に格闘シーンばかりで、女子高生なのになぜか大人の男よりも圧倒的に強いという現実離れした設定になっています。この格闘シーンは編集技術で何とかかっこよく見せようと作られていますが、当然アイドル達が本格的なアクションなんて出来るはずもないですから、殺陣は酷いものです。その酷さが堪らなく愛らしく見えてしまうのがきっとこの設定にしている一番の理由なんでしょうね。アクションなんて最初から出来るわけないと分かっているけど、必死で頑張っている姿はやっぱり惹きつけるものがあるんだと実感しました。この作品通して言えることは、くだらないことを、ここまでマジで作り上げましたっていうのがにじみ出ていてそれがストレートに伝わってくる作品だと感じました。
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