世代を問わず人気の推理アニメの代表作
視線を奪う名セリフと高校生探偵金田一はじめ
金田一はじめは、名探偵金田一幸助の孫である。彼はまだ高校生だか、知的な推理力で次々と難題に立ち向かい犯人を必ず見つけ出す。その姿は、もはや高校生ではなく、正真正銘の名探偵のような印象を受ける。彼の周りでは不可解な事件が起きるが、最後は犯人を追い詰める。必ず犯人を捕まえると固く決意した時、金田一は毎回同じセリフを言うというパターンになっている。それが、『じっちゃんの名にかけて』というセリフである。彼が祖父の金田一幸助をどれだけ尊敬しているかがみて分かる。『謎は全て解けた』というセリフも有名である。真実を追い続けてやっとの思いで犯人の正体を確信した時に放つセリフである。金田一では、この二つのセリフをかなり大事にしていることがわかる。欠かさず毎回言うセリフである。このセリフを言うシーンが話のクライマックスへと導かれていくということだ。誰もがみな金田一に視線を奪われる。
名探偵金田一耕助から受け継がれている金田一はじめの高い推理能力
金田一のストーリーは、アニメとは思えない程、内容がしっかりと構成されていてまるで小説を読んでいるような気分にさせる。アニメで、よくあそこまで表現出来たなと感じ、この作品の偉大さに改めて気付いた。剣持警部は、金田一と一緒に犯人を捜す。警察までもが、高校生の金田一にヒントを与えられる。そんな警察が少し頼りないような気持ちにもなりますが、警察と張り合えるくらい金田一の推理能力が優れているという証である。推理アニメでいうと他に有名なのが”名探偵コナン”が挙げられます。江戸川コナンは、体は小学生だが元々は高校生探偵という設定です。彼は黒ずくめの連中に奇妙な薬を飲まされてしまい体が小さくなってしまうのです。高校生探偵という意味では同じ設定である。お互いクラスには幼なじみの思いを寄せる女の子が存在している。彼女は高校生探偵と一緒に行動し、時には危険を受けてしまう事さえある。それでも彼を愛して側にいようとする。全く同じである。
2014年には、金田一少年の事件簿と名探偵コナンは同じ時間帯に放送されていました。金田一が、17時30から18時まで、続いてコナンは、18時から18時30まで放送されて、”黄金のミステリーアワー”とまで呼ばれていた。それから同年の7月には、実写版の【金田一少年の事件簿N】が夜9時から放送されていた。両方同じ土曜日であった。アニメと実写版が同じ日に見れるというかなり贅沢な番組設定である。金田一のファンにとっては嬉しい事だ。ちなみに実写版で金田一少年を演じたのは、ジャニーズ事務所の大人気アイドルHeySayJump!の山田涼介である。
ただ違う点はコナンは秘密を抱えているが、金田一は特に秘密などは特にない。特に注目すべき点は金田一はじめと工藤新一の推理には高校生とは思えない洞察力や集中力が溢れている。必ず犯人を見つけ出している。犯人がわからないまま終わるなどは絶対にあり得ない。もちろんアニメという事もあるので当たり前な話だか、もし高校生探偵のような存在が現実にいたら、警察が解けない難事件を是非一緒に推理して犯人を捕まえて欲しいとまで考えてしまいます。それくらい彼の能力は素晴らしい。本当に金田一少年がいたら、この世から未解決事件がなくなるだろう。それで被害者の遺族の無念な気持ちが少しは報われるでしょう。現実的な話ではない事ですが、そこまで頼りたいという気持ちにさせるくらい金田一のような能力を持つ存在は力強いです。
アニメ金田一少年の事件簿が幅広い年齢層に好かれる理由
金田一のアニメの特徴は、人間の描写が鋭く表現されている。犯人を見つけ出した時の金田一の表情は見ている側がドキっとするくらい見事に描かれている。喜怒哀楽が分かりやすく、子供が見ても大人が見ても分かりやすく泣けるシーンや笑えるシーンが素直に頭に入ってくる。難しいサスペンス的な要素があり、中には笑えるギャグっぽいシーンもあるため、小学生くらいの子供には楽しいだろう。このように、幅広い年齢層から好かれている理由が良く分かる。
通常は、金田一が推理していき、犯行動機を探り、犯人を捕まえるというパターンだが、実は違うパターンがあった。それは、先に犯人が分かり、次週でトリックや動機が明らかにされるというパターンである。このようなパターンの変化も楽しめる特徴である。いつもとは違う展開に興味が増すのだ。
また金田一少年の事件簿が最終回を迎えるまで、毎回カウントダウンされていた。これは最終回を残念がる私にとっては、多少の愉快さを感じさせてくれた。最後まで楽しく見ることができたこの作品、最後のカウントダウンするところは、非常に良いアイディアだったと思う。カウントダウンするこんなアニメは今まで見たことがなかった。見ている側の気持ちを強く考えてくれていると感じた。アニメ金田一少年の事件簿は、幅広い年代に好かれる作品となったと思う。
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