”劇場版”を意識し過ぎた作品ー相棒 - 相棒-劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソンの感想

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”劇場版”を意識し過ぎた作品ー相棒

4.04.0
映像
4.5
脚本
4.0
キャスト
4.5
音楽
4.0
演出
4.0

目次

”劇場版”ということを気にし過ぎてストーリーの内容が上手く伝わらなかったです。

相棒大ファンなので、毎回見ていますが、私が見始めた頃は夕方にしていた再放送がファンとなるきっかけでした。この作品は、杉下右京と亀山薫のコンビが最高の演出を生み出した刑事ドラマの劇場版です。タイトルからも分かりますが、かなり大きなスケールで描かれた作品となり話題になりました。東京ビッグシティマラソンを舞台に、杉下と亀山が知恵を絞り、体を張って難事件を解決へと導く姿が魅力です。完璧ともいえる頭脳を持つ杉下右京は、落ち着いた姿勢で着々と難題を解いていきました。亀山薫は、頭脳を使うよりも体を武器にし、素早い行動力で杉下を支えます。しかし、2人の出した答えを更に上回るかのような犯人の罠に引っかかってしまうのです。いつもなら完璧な推理と行動力で見事なコンビを見せてくれていましたが、この時は、やはり劇場版はドラマ版よりもスムーズにはいかないんだなと続きが何だかさらに楽しみになってきました。杉下と亀山は、”東京ビッグシティマラソン”というかなり大きなイベントと共に巻き込まれていきます。ランナーだけで3万人、観客は15万人という多大なイベントの場で相棒の2人は難事件を無事に解き、多くの命を無事に救うことが出来るのか、とてもハラハラさせられました。結局はビッグシティマラソンはターゲットにされただけで、特に関係ありませんでした。その点は、少しがっかりもしました。劇場版だから大きなイベントを単に入れ込んだだけ?という思いになってしまったのは私だけだろうか。劇場版ということでスケールを広げて無理をしていると感じました。結果ストーリーが頭に真っ直ぐ入ってこなかったです。劇場版だからといってスケールばかりを気にせずに、ストーリーの中味をもっと分かりやすく深いものにして欲しかったと思いました。

スケールの大きな映画の宣伝の割にはそれ程魅入ることが出来なかったのが事実です。

次々に起こる不可解なシーンは、一体何のために?と感じるところがいくつかありましたが、それも劇場版のための事なのだろう。その不可解な事件が起こる度に見ている側は、どうなるのだろうと疑問になり、先が気になっていきます。それを利用してこの劇場版をどうにか盛り上げたいという思いがあったのではないかと思いました。ただ盛り上げるためだけに用意した事件を辿りながら、最終的には犯人も逮捕されます。最後に出てきたSファイルなど、分かりづらい場面も多々ありました。自分の相棒への、勉強不足かもしれませんが、今回の映画はドキドキはしましたが、刑事ものとしてはそれほど気持ちを入れ込むことが出来ずに個人的には残念な結果となりました。もう少し相棒のドラマ版から勉強し直そうとも思いました。杉下が犯人の命と一般人の命は、何も変わりない大事にしなければいけない命だということを伝えている場面がありましたが、その辺は杉下らしい意見だなと思いました。杉下のそういうところが私は好きです。

犯人が捕まった際に手にしていた拳銃の中に銃弾は入っていなかったという設定は期待を少し裏切られてしまいました。

また以前出演していたキャスト陣、津川、木村、松下なども劇場版では出演していたり、以前から相棒をみている方にとっては懐かしくも思えるでしょう。

劇場版でもやはり解決するのは特命係です。しかし手柄は彼らには一切なしというところは、なぜ?と感じてしまいますが、それが特命係であり、”相棒”なので仕方ないです。

杉下右京と亀山薫の”相棒”は最高!いずれにしろ次回作に期待が深まります。

政治家の人が出てきたりSファイルなどという内容は難しくて私は苦手なため、もう少しサスペンス的な要素を沢山入れて欲しかったというのが本音です。でもそれでは、本来の相棒らしさが欠けてしまうような気もします。劇場版は盛り上げないとならないし、そういう部分では私的にはドラマ版の方が好みかなと感じました。分かりやすいし、無理に盛り上げようとする必要はないので、真っ直ぐ相棒の二人の推理が見れそうだからです。

杉下右京は、いつも通りの感じでかなり鋭く推理をしていきます。彼の魅力でもありますが、実際にあんな人存在するのでしょうか。頭がきれてどんな小さな事も見過ごさない、もしいるなら杉下右京の様な刑事に会ってみたいです。

亀山薫は、体力には自信があります。確かに走るのは早いし、時々見せるジャンプも綺麗に決まっています。力もありそうですし、ただ頭脳は杉下右京のようにきれる方ではありません、、。こんな彼の様な刑事なら探したら実際にいそうです。

こんな2人のコンビ”相棒”は、ドラマ版も映画版も鋭い表情で真面目に真相に迫り活躍する2人に変わりはありません。2人で特命係の杉下右京と亀山薫は、共に成長し、共に助け合いながら謎を解いていくでしょう。今後の2人に期待が高まります。

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