大人向けの本格派ストーリーが展開されるアニメ - 地獄先生ぬ~べ~ THE MOVIEの感想

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地獄先生ぬ~べ~ THE MOVIE

4.004.00
映像
4.00
脚本
4.00
キャスト
4.00
音楽
4.00
演出
4.00
感想数
1
観た人
1

大人向けの本格派ストーリーが展開されるアニメ

4.04.0
映像
4.0
脚本
4.0
キャスト
4.0
音楽
4.0
演出
4.0

目次

現実味があり、恐怖感が絶えないこのアニメの魅力とは?

鬼の手を持つ教師ぬーべは、妖怪を退治し、自分の生徒を中心に周りの人々を助けていくという話です。人間世界に妖怪が迷い込んで、悪い事をしては人間を困らせるのです。この作品を見たのは、とても最近でした。漫画であることは知っていましたが、特に興味があった訳ではなかったのに、私の子供が妖怪にはまり、この作品にも妖怪が出ると教えたら見てみたいと言いました。そこで、一緒に見たのです。漫画も読んだことがなかった私はどんな話なのかとても気になりましたが、子供がみるアニメだからと思いそこまで、真剣に見ようとしていませんでした。ところが、映像を見ているとアニメにしては映像が暗いイメージがして、少しゾッとしました。登場人物達もなんだか本格的な人間に近い様な描写でしたので、自然と目が画面から離れなくなりました。見やすいなと思いました。ストーリーも教師が生徒を助ける場面や、生徒のために邪悪なものに立ち向かうぬーべの姿が非常に印象的でした。生徒思いの先生で羨ましいと思う程でした。自分の子供もこのような担任の先生がいいなと、漫画の世界のことなのに現実と重ねて見ていました。

赤いリボンは呪われるというフレーズがありましたが、子供が非常に怖がっていました。赤いリボンを持っていたからです。現実と重なるところが、このアニメの怖い部分をさらに引き出していると思いました。鏡の中に入ってしまう生徒や、ピエロ、実際にもしかしたら起こるかもしれないと感じさせることが狙いでしょう。小学生の子供は怖いと言いながらも布団に潜り見ていました。幼稚園児には話が少し難しいと思います。ただただ怖いと言いながら見てくれませんでした。男の子が鏡の中のピエロの代わりに、鏡の中に入ってしまうという話は、日常生活の中で必ず鏡をみることはあるので、特に怖かったです。ピエロの描写も怖かったですし、鏡の中から男の子の上履きが半分出ているシーンは、見た時ゾッとしました。友達がいない転校生が寂しさのあまり、ピエロのいいなりになりながらも、これが正しいと思い込んでクラスの生徒を傷付けてしまうのですが、彼はピエロに乗り移られてしまったかのように、少しづつ彼としての意思みたいなものが無くなり、ピエロに占領され始めます。結果的にピエロは彼と入れ替わることが狙いで、彼に友達が出来ることや、彼がクラスで人気者になれることなど全く関係なかったのです。そして遂に彼は鏡の中に入ってしまいます。現実では決してあり得ない話だとわかっているのに、何故か鏡を見ていると吸い込まれてしまうのではないかと急に不安になりました。もう1人の自分が鏡の外側にいて自分はもしかしたら鏡の中にいるなんてことはないだろうかと、不思議な恐怖感が膨らんできました。大人の私がここまで怖がっているのだから、一緒に見ていた子供達は大丈夫なのかと心配になりました。現実味があって本気で怖がってしまう話の内容こそが、ぬーべの魅力ではないだろうか。

アニメよりも実写版の方が子供に受け入れられ易いぬーべの楽しさを持っている

大人でも怖いストーリーが魅力のぬーべですが、遂に実写化されると聞いた時は何だか嬉しいような、怖いだろうから見るのやめようかななど様々な葛藤がありました。主人公ぬーべを演じたのは、それ程ドラマなどに出演したことがないアイドルでした。関ジャニの丸山隆平が、ぬーべを演じると知り、またジャニーズかと心のどこかで思いました。ジャニーズなら人気があるし、話題性にも繋がるし、きっと人気が出るだろうと思いましたが、私が思っていたよりも静かに始まり静かに終わってしまいました。アニメの時よりも、実写版はそれほど怖さを感じませんでした。小学生の息子は楽しそうに妖怪をチェックしながら毎週見ていました。もう少し、アニメのような怖さがあれば大人も楽しめたかなと思います。子供が狙いだったのだとしたら、大成功だったといえると思います。あれ以上怖さが増していたら見る子供は減っていたと思うので、丁度良かったのではないだろうかと感じます。しとかり笑いの部分は残されていて、楽しく見ることができましたし、丸山隆平の演じたぬーべは、私個人の意見ですが、とても良かったと思います。鬼の手を見せる場面も漫画と同じようで見入ってしまいました。丸山隆平の良さが浮き彫りになったかのような作品だったと思います。

笑い涙など全てが揃ったアニメ版ぬーべの方が大人向けである

登場した妖怪も実写版だと妖怪の恐ろしさが減り、可愛らしい印象を受けました。アニメに出てくる妖怪は、決して可愛さなど少しもなく、恐ろしさしかありません。本格的な恐怖を感じたいならアニメ、楽しく子供と見たいなら実写版がいいだろうと自分の心の中で確信しました。アニメはもちろん怖さだけではなく、感動する場面や面白くて笑える場面もしっかりあるので私はこのアニメの方が真剣に見れました。映画版以外も見てみたいなと思います。

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