私もコレで猟師になりたいと思いました
最初の第1話を見た時はありきたりの猟師の生活を淡泊に描いてるだけの作品かと勘違いをしそうになりますが、
作者が猟師になる為に警察に書類を提出しに行った時の件や、隣近所に警察が作者の評判を聞きにきたりした時の状況などがコミカルに描かれているので、この辺りが長期読者になるか一見になってしまうかの分かれ道だったんじゃないかと私は思ってます。
この漫画の面白さを理解してもらうには最初の数ページの導入があまりに淡泊すぎたんじゃないでしょうか。
現に最初の数ページで読むのを止めた知人達に「ヌートリア」に絡んだアキ君やマサムネ君のエピソードを私の口から話して聞かせたら爆笑してました。
このマンガは燻製肉やジャーキーの様に噛めば噛む程笑えてくる、出汁の様に後から効いてくるという内容が多いのに読まないなんて勿体ないとつくづく思います。
私はこの漫画を読んで猟師になりたいと思った一人ですが、そういう人は少なからずいるとは思いますが、そういう人には心に留めておいてもらいたいなと思う事がいくつかあります。
作品の中でマサムネ君が散弾銃を2発式の物からオートマチックの3連に買い替えて子供の様に調子づいていたり、作者も捕った獲物(鳥など)を並べて写メを取ったりと、どこか『道徳的にどうなの?』という点がいくつか見られます。
猟師というのは『人を殺す事ができる銃を所持する事が許された特別な人間』と言っても過言ではありません。
しかし所持を許可されているからといって人を殺すのに使用する事まで許されている訳ではないのです。
銃を持つという事に関して作中でも、作者が片目を負傷した状態で治ってないのに猟に出てるのを佐々木のジーサンに『危ないと思わんのか』と諫められてました。
猟をするという行為は現代社会においては異質です。
だからこそ法の元に資格化されてます。
『特別』だという事を勘違いして獲物の写真を撮ったり、銃のグレードをブランド感覚で考えたりするのは猟という行為に対する軽い気持ちを増長しかねないので、既に猟師である人もこれからなろうと考えている人もどうか常に自分を見つめ直して欲しいなと思います。
漫画に感化されるのは悪い事ではありませんが、書かれている事全てが正しい・やってもよいという訳ではないので、どうかその辺を勘違いせずに自分なりに考えて真似して欲しいなという作品です。
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