緊張感 - ハート・ロッカーの感想

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映画レビュー数 5,784件

緊張感

4.04.0
映像
4.5
脚本
4.0
キャスト
4.0
音楽
3.0
演出
3.5

●あらすじ

イラク映画をテーマに、爆弾処理班をクローズアップした戦争映画です。若者の戦争への「死」と直面した、葛藤を描いており、鑑賞者が戦場にいたら感じるであろう、「リアル」を直に感じる事が出来ます。デートや家族で観る映画でもないですし、笑いや感動を得ることは、皆無に等しいですが、サスペンス映画を見ているかのような臨場感や、ノンフィクションや実話映画が好きな方には、オススメできる映画です。


●展開

開始早々から、現場で爆弾処理最中に、敵の遠隔操作で仲間が亡くなり、悲しみを感じる暇もなく、映画は続いていきます。爆弾を処理する際に、爆発はしないのか?うまく処理出来るか?処理中に攻撃されないか?を同時に意識して観ると、緊張感が自ずと湧いてきます。3人のチームで爆弾処理班で構成されていますが、後から合流してくる1人のメンバーがトラブルメーカーです。リーダーの指示には従わないし、自らの経験や、自らのやり方を何よりも信じ、行動します。彼には突出したスキルがあるので、どんどん爆弾を処理していきます。周りのメンバーとも、なかなか良好な関係を築く事は、当初出来ませんが、次第に絆を深めていきます。彼らの成長や助け合いも見どころの一つです。


●エンディング
イラクからアメリカの家族の元に帰り、戦争とかけ離れた、安全な場所に戻ります。しかし、爆弾処理を業務とする事が使命であり、その仕事を誇りに思うかのごとく、また戦地に戻っていく戦闘員の姿を通じ、エンディングを迎えます。

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他のレビュアーの感想・評価

『ハート・ロッカー』のレビュー

殺す側と殺される側の論理ポスト3・11で何をどう表現するかということは、多くの「作家」の共通のテーマであるが、そのような流れで園子温も「ヒミズ」という映画をああいう映画にしてしまった。しかしそこには、場当たり的なやっつけ感と、それでもこんな感じで派手にしとけば一定の市場に打って出られるという打算ばかりが透けて見えて、正直だいぶキツい映画だった。結構昔に、本多勝一が「殺す側の論理」と「殺される側の論理」という二冊の本を書いている。僕はつねに、こういう相対的な、というかそれぞれ側の視点を丁寧に読み解きながらものごとを考えたいなと思ってきている。本作は、徹頭徹尾「殺す側」の苦悩の極限状態を描いている。もちろん、この物語の主人公、爆弾処理のエキスパートは、具体的には殺さない。むしろ、自らを死の危険性に晒してまでも、無益な死を少しでも減らそうと日夜奮闘している人間だ。しかし、イラク派兵という「正義」...この感想を読む

4.54.5
  • ちとるちとる
  • 85view
  • 2034文字
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