初恋
・初恋の相手
主人公:小野寺律は思った事を口にしてしまうところがある。
律は学生時代好きな人がいた、好きになったのは男性だった。
好きな人が借りた本を片っ端から借りてた律はある日好きな人と鉢合わせしてしまい、パニックになって告白してしまった。告白した後慌てる律に笑いながらも返事をしてくれる律の想い人。
想い人と付き合い始めた律。いつものように想い人の家で過ごしていた。律は想い人に自分の事が好きか聞き、想い人は鼻で笑った。
この時の律は純粋な性格だったため、鼻で笑った想い人に遊ばれていたと思い込み、回し蹴りをして家を出て翌日には海外に留学した。
帰国後、父親の会社、小野寺出版の文芸の編集部に入社するも同期や先輩からの陰口を聞いてしまうが律は性格がねじ曲がって捻くれた性格になっていた為
「他の会社でミリオンセラー出せばいいんだろ」
と小野寺出版を辞めて丸川書店に入社。文芸の編集部に配属されると思いきや、配属されたのは少女漫画の編集部エメラルドだった。抗議してみたが上の決定なのでと言われてしまう。
受付の人がエメラルドに連絡したが応答なし。受付の人とエメラルドに行くと、そこには死にかけ寸前で働く男性たちがいた。受付の人はあとはエメラルドの皆さんに聞いてくださいと言わんばかりに受付に戻って行った。他の編集部に事情を聞こうとするも誰も関わらないよう目を逸らして速足で取り過ぎていく。
仕方なく近くにいた少女漫画の編集部の人に声をかけて軽く揺するとその人は椅子から転げ落ち、ようやく律の存在に気付き、上司を呼んだ。
上司は機嫌が悪く返事をし律にいくつかの質問をした。律は正直に答えたが上司から「使えない」と言われる。
そんな時、ロビーに臨時で雑誌に漫画を掲載する作家さんが来てると連絡を受け、上司は律を連れてロビーに向かい、その場で原稿チェックをし、キスシーンのダメ出しをした。資料を取りに行くから場所を教えて欲しいと上司に言うも上司は作家に説明をしていて聞かない。作家に説明を終えた上司は律にキスをする。それを赤面しながら描く作家に青ざめる律。作家から無事原稿を貰い、律はなぜキスしたのかを上司に尋ねる。
「仕事だろ」と割り切られてしまう。
1日目で既に辞めたい気持ちでいっぱいの律に上司は辞めちまえと言われ、対抗心で辞めないと決意する。
マンションに帰ると隣人も帰ってきた事を知り、隣を見てみるとそこには先ほどの上司がいた。お互い不規則な生活をしていた為今まで合わなかったのです。律はいつか引っ越す事を決意。
次の日出社すると上司に作家の家に連れて行かれる律。作家がスランプに陥って何もできていなかったのです。律や上司はアシストの人と原稿を手伝います。スランプに落ちていく作家を見た律は思った事を言います。その言葉に心動かされた作家は無事描き上げる事ができました。原稿を印刷所に持って行き会社に戻ると上司にコーヒーをもらう律。
思った事を言うところは変わらないなと上司に言われ、なぜそのような事を上司に言われるのか律はわかりませんでした。わかってない律に昔付き合っていた事と旧姓を告げてエレベーターに向かう上司。
パニックになりながら考える律。上司、高野政宗は学生時代好きだった嵯峨政宗だったのです。急いで高野を追いかけて高野の方が遊びで付き合っていたんだろと言い張る律に勘違いだと伝える高野。律は勘違いだと気付くも性格がねじ曲がってるため高野を好きにならないと決意。
年頃とはいえ鼻で笑われたら純粋な子は遊ばれていたと思いこむ事もあると思います。でも初恋の相手にまた巡り合うのは現実ではあまり見ない例なので素敵だと思います。
・ライバル
小野寺律、吉野千秋、木佐翔太の場合で共通しているのが漫画関連とライバルが必ずしも登場してきます。
小野寺律の場合は営業の横澤隆史が律のライバルで律の婚約者の小日向杏が高野のライバル。
吉野千秋の場合は柳瀬優というアシストがエメラルド副編集長、羽鳥芳雪のライバル。
木佐翔太の場合は木佐が昔付き合っていた男性たちがブックスまりもでバイトする美大生雪名のライバル。
だと私は思っています。
・成長している律
最初、漫画の事を何も知らないで漫画編集部に配属された律ですが話が進んでいく上で律の漫画編集者としてのスキルが上がっていっていると思います。作家に感謝されるのは編集者として向上してると思われているからだと思います。
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