ライチDE光クラブ
コアなファンを1985年から獲得してき、今年2016年に映画化もされる作品『ライチ☆光クラブ』
少年たちの少年ゆえの残酷さや狂気、愚かさからの裏切りが巻き起こる秘密基地「光クラブ」。そんな彼らによって生み出された知能を有するロボット「ライチ」。光クラブの帝王ゼラの命令によりライチが連れ去ってきた美少女「カノン」。生死と隣り合わせの儚い彼らの脆く淡い希望を目指した、残酷でどこか美しい物語、それがライチ☆光クラブである。
本作『ライチDE光クラブ』はこのライチ☆光クラブのパロディギャグアニメである。
古屋兎丸による漫画版や、85年に上演された原作である舞台、このアニメ後に公演されたリメイク版舞台からは考えられないほどの平和な世界で繰り広げられる一話3分ほどのギャグアニメに仕上がったこのアニメ『ライチDE光クラブ』。
サブタイトルには「処刑」「改造」「忠誠」などと、原作に近い大正エログロナンセンス的な匂いを漂わす単語が含まれているが、やはりギャグである。
少年の残酷さ、愚かさが俗にいう「おばか」と言われるテイストに仕上がっている。本作品はそれでいて、原作でのそれぞれのキャラ立ちを守っているところから原作を知らない人でも楽しめよう仕上がっている。
内容は多感な少年ということから下品なあるあるネタも含んでいたり、モテたいゆえにバンドを始めようとしたりするおばかというより、アホと言いたくなるような回も含む。他にも全員で海に行こうとゼラが言い出す回などがある、まさに平和な世界。
放送時期や声優が舞台リメイク舞台版の役者だったりすることから、明らかな宣伝用アニメではあるが、原作のファンは喜んでしまうような仕上がりになっている。原作にはまだ手を付けていないが少し興味があるという人にも、それぞれのキャラの立ち位置や性格がわかるものになっている。
今年映画が上映されることもあり、さらなるファンが期待される『ライチ☆光クラブ』。そのなかでアニメ版ライチ☆光クラブである『ライチDE光クラブ』も注目されることを期待している。
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