タイタンの妖女が示す生き方
ある男の一生の話マラカイ・コンスタントという男の人生を通して、生きる意味や愛、戦争、それらの哲学を描くとてもスケールの大きい作品だ。地球から始まり、火星やタイタン、宇宙を必然のように旅をする羽目になるマラカイ・コンスタント。彼は運命に翻弄されることで人生を消費していく。その運命を作り出していると思われる、神のような男がラムファードだ。ラムファードはすべてを知っているような顔をして、誰も彼もを利用していく。全能の神のように思われていたラムファードも、実はトラファマドール星人に操られていただけに過ぎなかった。トラファマドール星人はたったひとつの部品を、仲間に届けるために地球人を翻弄し、すべての運命を操っていたのだ。確かに、発想としてはとても面白く、この壮大なストーリー、結末のあっけなさが、この作品の魅力であることは間違いない。利用されるということについての反応作中、自分が利用されていたこと...この感想を読む
4.54.5
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