十二番目の天使の評価
十二番目の天使についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
十二番目の天使の感想
不憫な子供がかわいそうなのではなく、比べてお前はどうなんだと問われている
実は著者は小説家でなく人生哲学書作家はじめて、この本を手にとったときは、純愛ブーム真っ只中で、恋愛ものに限らずお涙頂戴な本が、よくでていたと思う。そういう「泣ける」と謳う作品に、げえ、と思っていたはずが、そのラインナップに並んでいたこの本を、なんで読もうと思ったのかは、覚えていない。まあ結構、題名とか本の装丁とか気にいって、どんな内容なのかまったく知らないで読みはじめることもあるので、お涙頂戴にしては控えめなデザインに、惹かれただけなのかもしれない。にしても、今あらためて本を開いてみて、袖に書かれた紹介文の「涙をなくしては読めない物語・・・」の見出しには、やはり寒気がする。そんなに「これは泣けるぞ!」と全面にPRしたら、却って興ざめする人がいて、手に取ってもらうチャンスがなくなってしてしまうのではないかと、余計なお節介に思うほど、案外安っぽい物語ではないのだ。たしかに謳い文句の通り涙を誘...この感想を読む