マックマウスさんの評価
マックマウスさんの感想
受け入れるということ
自分を好きだった、主人公のネズミ。そんな彼は、なのにある日、思いもよらぬ姿になっていました。他のネズミに自分を仲間にしてもらえるかどうか、その試練が下されます。…これが仮に登場人物全部人間だったら、とやはり考えずにはいられません。ちょっと怖い。自分に自信があるのは良いことでも、それが過剰だったのでしょうか。とはいえ理解者もいてくれて、味方になってくれているというのは心強いどころではないこと。でも、彼の姿が元に戻りでもしない限り、結局彼の先には居心地の悪さしかないのでは…というのは穿った見方でしょうか。とはいえ訳の谷川俊太郎による言葉選びはとても素敵な作品です。絵柄もどこか懐かしいあたたかい作り。世界中にファンの多い作者なのが頷けます。