キスまでの距離の感想一覧
ジェシカ スティールによる小説「キスまでの距離」についての感想が4件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
青春!を感じる本。
父の転勤を機に一人暮らしをと思った勝利(ショーリ)。でも父の出した条件は、いとこの姉弟と3人で共同生活をすること。高校生のショーリと年上で美人ないとこ、かれんのラブストーリー。とにかく読み終わって驚いたのは女性作家が書く、青春ど真ん中の年齢の男の子がとてもリアルに感じる、ということ。私は女性なので、男性目線で見るとどうかは分かりませんが高校生の男の子って、こんなだった!と思いました。素直、まっすぐ、悩むけど突き進む、というショーリの気持ちがとても甘酸っぱい感じでした。年の差に加え、かれんの過去などのコトがあり単純に簡単にハッピーエンドとはいかないですがその紆余曲折が、またいい、と感じてしまう初恋を思い出させるような1冊でした。
甘酸っぱいです
かれんとショーリの年の差恋愛が始まります。天然キャラで美人だとやっぱり男にモテモテなんやろか、と初めて読んだとき思いました。天然なかれんですが、実は…な過去があったりして、それを含めて高校生のショーリが受け止めるのがすごいなぁと感心したり。第3巻から読みはじめてしまったために、へ~こんな始まりだったんだ、と読み進めました。恋愛に恋愛してるような頃に読んだので、すっごい好きでした。甘酸っぱい気分になります。このシリーズは途中で読まなくなってしまったので、またいつか、読み直したい作品です。今読んだら照れてしまうかなぁ。
年齢差を気持ちが超越します。
美人のいとこと一緒に住む。ちょっとありえなさそうな設定ですが、そこに無理を感じさせない丁寧な背景と人物感が描かれていました。年上なのに、どこか折れそうだ、とかれんを見つめていた勝利は、そのはかなさや秘めた哀しみに触れてしまいます。ひとつ屋根の下で生活を共にし、日々そんなかれんを見つめるうちに、いつしか勝利はかれんをいとこである以上に守るべき女性として想いを抱くようになります。年下の男の子が、精いっぱいの気持ちで守っていきたい、と強く思った時に、その年齢差を超越する「何か」が生まれるのを感じながら読むことができました。読後のさわやかな感動が、とても後味良く、続きを読みたい、と素直に思いました。
甘いラブストーリーです。
村山由佳さんの「おいしいコーヒーのいれ方」シリーズの第1巻です。主人公の勝利(かつとし)と、家庭の事情で同居することになった、従妹のかれんとの恋愛が描かれます。まぁ心のどこかがくすぐったくなるような、ラブストーリーです。甘いです。そしてなんかとてもうらやましく感じます。2人のほかに登場する、従弟や喫茶店のマスターなど、取り巻く人々も味があって一層物語りを引き立ててくれます。シリーズものなので、もちろんこの2人の関係も、常に順調とはいかずは山あり谷ありとなります。それもまたムズムズさせてくれます。あまりこういった小説は読まないのですが、小説とわかっていても2人を応援してしまう、とても甘いお話です。