呪いの正体は
本との出会い私は怪談を渇望していると時々思うことがあります。ですが、巷でよく見かけるような短かい怪談は、もう見尽くしてしまったというか、どのお話を見ても、どこかで聞いたようなお話のように感じてしまいます。かと言って、新しい作家さんが書いた物は、ちょっとファンタジーすぎてあまり好きになれないものが多い。そんな中、この「憑き歯」は、そんな私の怪談欲をとても満たしてくれました。ファンタジーと怪談の違いさっきファンタジーすぎるものは好みではない、と書いたのですが、そのくせ怪談好きを掲げてる私は矛盾しているかもしれません。確かに、この世にはない理で起こる怪談現象の数々を、実際に目撃する人もいますが、私は生まれた時からそういう能力は持ち合わせておらず、見たことも体験したこともないのだから、有り体に言ってそういう怪談話は信じていません。いくらお寺で5,6人の友達を一緒に遊んでいて、「あそこの墓石にお...この感想を読む
4.04.0
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