偽りなき者の評価
偽りなき者の感想
子供は愛らしくも恐ろしい
少女の嘘舞台はデンマークの田舎町。クリスマスを迎えようと賑わう町で事件は起きた。幼稚園に通うクララは教師として働くルーカスに幼いながら好意を抱いていた。ある日、クララはルーカスに贈り物をするが彼は受け取ってくれなかった。ショックを受け自分を傷つけたルーカスを懲らしめてやろうと彼女はとんでもない嘘をついた。子供は覚えた言葉をすぐに使いたがる。クララの場合、嘘をつく前に彼女の兄からいたずらでポルノを見せられていた。そしてその時兄がしゃべっていたことをそのまま嘘として園長に話してしまった。言葉の意味もよくわからないので彼女としては園長が「あらあら、それはいけない。今度たんと叱っておきましょう」程度で済むと思っていただろう。しかし彼女の嘘は大人にとって最悪の罪になってしまう。この嘘は彼女すら望まないくらい大きくなっていった。大人たち小さな田舎町なため、噂は一気に広がった。そのためルーカスは町中...この感想を読む
子供の嘘
大人はどこかで「小さな子供は純粋で嘘なんか吐かない」と信じて疑わないのかもしれません。これはそんな大人たちが引き起こした悲劇です。主人公は生物的には死にませんし、最後何となくハッピーエンドっぽい感じも漂うのですが、ホントの最後のシーンでやっぱり嫌な感じが残りました。子供だって確かに悪気は無かったのかもしれません。仲良くしていた両親の親友のルーカスが優しくて、大好きだったんでしょう。でもルーカスが自分からのプレゼントを貰ってくれなかったことで不貞腐れた、そんな感じ。最後にルーカスに向かって銃をぶっ放したの、あの人じゃないのかなとこっそり思っています。