冷たい熱帯魚の感想一覧
映画「冷たい熱帯魚」についての感想が7件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
人間はかくも残酷になれるものなのか
まず観るにあたって気を付けるべき点は、グロ注意です。血がどばーっと出たりします。内臓も出ます。みんなおかしいです。元々は実際にあったという事件を元にした映画なのですが、実際に同じ人間として、ここまでひどい事ができるという事は信じたくない真実ですね。キャスティングに関しては、有名な俳優さんが使われているわけではないのですが、全体的な雰囲気にマッチしたよい演技をなされている方ばかりだと思います。特に主人公に悪魔のような手を差し伸べてくる村田さんの演技が、正直滑舌が良いわけでも際立った存在感があるわけでもないのですが、妙に自然な風体が、とてもあってるように感じました。所々腑に落ちない点も多々ありますが、終始繰り広げられる狂気の宴を、感情的にならずに楽しめばいいと思います。人にすすめられる映画でないことは間違いないね。
埼玉愛犬家連続殺人事件をベースとした映画
この映画を見終わってから本当にこれが実際あった話にそって作られてものなのか?と疑いを持ってしまうほど激しい内容でした。実際この埼玉愛犬家連続殺人事件がどんなものだったか調べてもみたんですが結構この事件を忠実に作っている様で更にこの映画に恐怖をおぼえました。映画を見始めて30分程あった頃だったでしょうか…どうしてこの映画を見てしまったんだと後悔してしまいました。途中でみるのをやめてしまおうかと思ったのですが何かのタイミングで幸せが転がりはじめるんじゃないかと甘い事を思い見続けてしまいました。1時間もたてばもう幸せなんて探す気力も残ってないぐらい色んな物が消耗されてしみました
体中が痛くなる
どう評価すれば良いのかわからないけど1番先に言える事は「こんなものよく作ったな~」って事誰がどう考えても猛烈に批判してくる奴が出てくるだろうでもこれが本当にあった事件を元に作られた話だからビックリするこの映画を見てから「でんでん」が怖くて仕方がない。他の映画とかででんでんがどんなに良い人の役をやっていても心の中では何思ってるかわからないからなーなんて思ってしまって全く信用できない。ラストのえぐられた様な絶望感…他の映画ではあじわう事はできないと思うのでそういう気分になりたい時はみるのをオススメしますこの映画見てからしばらくお肉食べれませんでした。
面白い
面白い映画ですかねパンチのある映画でした。 残酷描写だけじゃなく内容も中々でした! ただ、出てくる女性がほとんどエロくてリアリティーがなかった気がします。 バイオレンスだけがうりで中身空っぽの映画しかつくれない三池監督より全然良いです! 今後の作品も観たくなる監督さんです。この監督はやりたいことを詰め込むだけで、映画への愛が無い。作ったものに酔いしれて、喜んでいるだけ。つまり自主映画。この映画を面白いと言う人間は、愛のある映画を見ていない。 人間が嫌いな監督に、愛ある映画は作れないだろう。つまらない自主映画を見てしまったがこの監督はメッセージ色の強い作品ばかりを撮ってるようだが、これを見る限り、エロティックサスペンス的な娯楽作品の方が合うように思える。
実際の事件を知りたくなります!
実際に起きた事件を元に描いた作品なので、妙に迫力があります!!が、本当に現実にこんな事があったのか!?という恐怖感に襲われて仕方ないのです。衝撃的なシーンが大変多くて思わず目を覆いたくなりますがついついこの世界観に引き込まれてしまします。「透明にする」「から揚げの大きさ」などの台詞が出てきます。思わずギャグを思わせるような言葉たちがが飛び交っていますがこれが現実にあったと思うと背筋が凍ります。この作品は、人間の欲望、酷さ、皮肉、滑稽さの暴露をテーマにしていると思います。さすがR18見せてくれると感じさせてくれる作品ですが覚悟して見た方がいいと思いますよ!
日常の延長線
園子温監督はストコーマ外しの芸を持つ。人の生活でありふれていて、意味なぞ無いだろうと思う処をついてくる。この映画は私は、個人的に大好きだ。人が人を殺して、風呂場で切り刻むと言うシーンに、やたら出てくる日常性。切る時には「から揚げの大きさにしてね」等と、無神経だと叱られるのではと心配してしまうほど、使われる言葉は我々が良く使っている言葉で映画は飾られている。しかし、思春期の子供が良く描かれている、この憎憎しさは素晴らしい。親を馬鹿にし、偉そうな言葉を吐く少年少女が同じように年を経て親になる。このときに仕掛けた時限爆弾は姿を現す。小さな熱帯魚屋がウォールマートスタイルの大型店に負けてしまうのは、見ていても切ない。実際にアメリカはウオールマートが出て、個人商店は焼け野原だ。
怖かった。でんでんさんの演技すごい!
映画界の鬼才と言われる園子温監督の作品で、見る前から怖そうだな。。と覚悟はしていましたが、予想どおり精神的にじわじわと怖くなりました。そして、この話が実際の事件がベースとなっていると聞いて、悪徳商法の末路といった本作がさらに恐怖!! 誰も救われません。中でも村田幸雄演じるでんでんさんの、優しい顔の中に隠れた悪の演技が凄かったです。とにかく、心が無い極悪な人間にしか劇中では見えませんでした。 そして社本信行演じる吹越満の気弱で不幸を背負ったような演技も見所!! 挿入音?の、こちらに迫ってくるような音も、この映画のスリルをさらに助長しています。 人間のドス黒さと弱さがリアルに描かれてた、結構好き嫌いは分かれるんじゃないかなーと思った作品でした。