江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者の評価
江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者の感想
耽美派の鬼才・田中登が遺した乱歩ワールド
江戸川乱歩でも屈指の映画化人気作2015年は江戸川乱歩の没後50年にあたり、同年末をもって膨大な作品の著作権は保護期間切れとなりました。戦前から多数の作品が映画化、テレビドラマ化されてきた巨匠ですが、長編の構成力に難点があるといわれてきた人だけに、意外と長編の映画化が多くありません。東映の「恐怖奇形人間」は、中篇「パノラマ島奇談」と長編「孤島の鬼」をドッキングして短編を二つほど断片的にまぶした脚色でしたし、「陰獣」の原作は中篇です。何よりも不思議なのは短編「屋根裏の散歩者」の映画化人気が高いことです。Vシネマに近いものやピンク映画を含めると5回。これは相当な数です。何しろ60枚ほどの長さしかない上に物語も単純で、エロティックな要素もほとんどないのですから。秘密は、5本の映画が全部原作題名をそのまま使っていることにあります。ちなみに、テレビドラマ化は4回されているのですが、これも、うち3回が原作題名...この感想を読む