グースのあらすじ・作品解説
カナダの雄大な自然をバックに、少女とグースのふれ合いを描く1996年公開のアメリカ映画である。 母親を事故で失い、カナダの農場で暮らす芸術家の父親に引き取られた14歳の少女エイミーは、父親の彼女や新しい生活に馴染めずにいたが、伐採が進む森でカナダガンの卵を発見し孵化させ、雛たちも彼女を慕うようになる。 けれど、本来、渡り鳥であるガンは、人間と普通に暮らす限り”渡り”を知らない。 それを越冬地ノースカロライナへと渡らせるために、根気強い訓練とユニークな発想で数々の困難を乗り越えていくというストーリー。 実話に基づき、「少年の黒い馬」「ネバー・クライ・ウルフ」など動物映画を得意とする監督キャロル・バラードが映画化。 ”グースの編隊飛行”を特撮を用いず撮り上げたトレーナーと撮影チームの根気強さにも着目したい作品である。 「ピアノ・レッスン」「Ｘ‐メン」のアンナ・パキンが演じるエイミーの素朴で瑞々しい演技と、カナダガンの美しい飛行シーンが圧倒的な感動作である。
