UN-GO episode:0 因果論のあらすじ・作品解説
『UN-GO episode:0因果論』は、2週間限定レイトショーとして2011年11月19日からTOHOシネマズで上映されたアニメ映画である。監督/水島精二、脚本/會川昇で、ボンズによって制作された。 なお、このアニメ映画は、2011年10月から12月にかけてフジテレビ系列の「ノイタミナ」枠で放送されたテレビアニメ『UN-GO』の前日譚に当たる。テレビアニメ「UN-GO」は、『明治開化 安吾捕物帖』、『復員殺人事件』『白痴』、『アンゴウ』といった坂口安吾の小説を大胆に翻案したストーリーが展開される。『UN-GO episode:0因果論』は、『明治開化 安吾捕物帖』の中の「魔教の怪」と『復員殺人事件』が原案である。 テレビアニメ「UN-GO」では、主人公・結城新十郎は「敗戦探偵」と呼ばれており、謎の美少年・因果と共に様々な事件を解決していく。一方アニメ映画では、彼が探偵として活動していくきっかけになった事件が描かれている。
UN-GO episode:0 因果論の評価
UN-GO episode:0 因果論の感想
良い意味での原案ブレイク
坂口安吾インスパイア坂口安吾の小説を原案に据えた本作品。無頼派として知られる原作者の退廃的世界観を近未来サスペンスという位置付けで作り上げた手腕は流石と言えます。原作からの世界観をこれでもかという程逸脱し、オリジナルの作品として昇華させながらも原作者の世界観の根本にある寂寥感や虚無感は残っている点は非常に好感が持てました。原作好きの友人が残念ながら私のまわりにはいませんでしたので感想は主観的なものになってしまいますが、恐らくこの作品は原作ファンからの受けは、そう悪くない作品だと思いました。SFと推理という組み合わせ物語の表面的なプロットだけ見れば、推理であるのにも関わらず、その推理の軸となるものは空想近未来的な要素です。この取り合わせは非常にユニークなものだと思います。よく言えば斬新、悪く言えば視聴者を限定するジャンルを敢えて選んだ挑戦的な姿勢は昨今のアニメの中では一石を投じた感があると...この感想を読む