あまちゃんの感想一覧
ドラマ「あまちゃん」についての感想が4件掲載中です。実際にドラマを観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
じぇじぇじぇの効果
2013年を元気な年にさせた、クドカンの「あまちゃん」あまりのおもしろさに、番組終了で「あまロス」に陥った人々が大量に発生した。その年の流行語大賞を獲得した「じぇじぇじぇ」を生み出した宮藤官九郎の脚本による朝ドラは、2013年を明るくさせたと確信する。2011年に発生した東日本大震災の東北を舞台にした「あまちゃん」は、東北の魅力がたくさん詰めこまれた作品である。町おこしやアイドル、オタクといった言葉をキーワードにして、クドカンワールドが全開し、朝からドラマに釘付けになった。テンポの良いリズミカルなオープニング曲を聞くにつけ、今日も始まったとテンションがあがった。この曲は、今や高校野球のアルプス応援歌の定番曲にもなっている。大友良英によるドラマ音楽も、「あまちゃん」人気を大いに後押ししたと言えよう。「あまちゃん」を彩る俳優たちこのドラマには実に多くの俳優たちが出演している。宮藤官九郎作品らしい個性派...この感想を読む
朝ドラとしては邪道!でも楽しむ分にはいい作品
朝の連続テレビ小説の中では異端児とも言える作品です。工藤官九郎ならではの演出で、東日本大震災の被災地を舞台に、また「AKB48」を意識した「アメ横女学園」などパロディーをも取り入れた「笑う」「楽しむ」というコンセプトは明快です。明るい気持ちで朝を迎える、あるいは帰宅してから明るい気持ちになり楽しめるという意味ではよい作品だと思います。しかし、朝ドラの王道はパロディーで視聴者の心を動かすものではないと考えています。ヒロインがほぼ10か月程度を掛けて、脚本を読み込み、自身の演技の糧とすべく演出を考え、役に成り切ることによって、視聴者側もヒロインのドラマの中での成長だけでなく、ヒロインの演者としての成長をも感じることで心が動かされるものであるというのが筆者の考えです。そのためには、今回高視聴率を収めた「あさが来た」のように、原作をしっかりと見極め、またそれを現代に合わせた形で脚本として作り込み、そし...この感想を読む
新しい朝ドラのかたち。
まずはオープニングの曲が朝から元気になれました。毎日見るものだから、オープニングってとても大事だと思いますね。私自身が東北出身ということもあり(岩手ではないですが)なんだか親近感のわくドラマでした。ギャグ要素が強いのにストーリーがしっかりしているので見ていて飽きないし1話15分の間に話もサクサク進むので軽快に見られるドラマでした。家族愛や友情、恋愛模様も描かれているので面白いです。一番の見所はやはり歌のシーンですね!あの歌は耳から離れなくなりました。また小泉今日子さんと、その少女時代を演じている有村架純さんもとてもいい味を出していますね。アイドルを目指すという設定も現代らしくて、あまり朝ドラらしくはないのですが私はとても好きでした。主役の能年玲奈さんがとにかく可愛くて、なんと言ってもじぇじぇじぇ!でしょう。流行りましたね。じぇじぇじぇ。そして、東日本大地震も描かれていました。これは東北県民...この感想を読む
時代の転換期
じぇじぇじぇ!流行語大賞にもなったあまちゃんのセリフである。視聴率が低迷していた朝ドラシリーズに突如全てを変えるような作品が現れたそれがこのあまちゃんである東日本大震災を経て、落ち着きを取り戻しつつあるといってもどうしても舞台を東北にするということは制作陣にも抵抗があったものだろう。脚本である宮藤官九郎が放映される前に「当初は東北を題材に考えずに進めた」としながらも東北や震災を頻繁に口にするあたり避けては通れない道であったことは容易ではない東日本大震災をフィクションで取り扱ったのもあまちゃんからである。取り扱った話数自体は少ないし、最後でもあったの大きなエピソードではないのだが、これからの日本を考えるきっかけとなった人達は意識的、無意識的を問わず多くいるだろう。このあまちゃんをきっかけに自粛気味だったテレビ業界が活発になり、朝ドラを今まで見なかった人達が視聴する習慣がつき安定した視聴率...この感想を読む