イキのいい奴のあらすじ・作品解説
「イキのいい奴」は1987年1～3月に、NHKで水曜ドラマ枠で放送されたテレビドラマである。師岡幸夫『神田鶴八鮨ばなし』を原作とし、寿司職人を目指す青年が戦後間もない東京を舞台に一人前の職人へと成長していく姿を描いた作品である。 主人公の平山安男（金山一彦）は威勢のよさだけが取り柄の生意気盛りな今時の若者。寿司職人を志し東京柳橋にある「辰巳鮨」に弟子入りして住み込みで修行を始める。すぐに寿司を握れるようになるだろうと甘く考えていた安男だが、親方の兵藤晋作（小林薫）は昔気質の頑固な職人で安男には包丁すら握らせない。江戸っ子で口より手が早い親方と気の強い安男は事あるごとにぶつかってばかりで、安男は日々怒鳴られ殴られながらも下町の温かい人情に支えられ一歩一歩成長していく。 親方と安男の絶妙な掛け合いや安男を取り巻く温かな人間模様が見どころで、当時水曜8時は視聴率争いに各テレビ局が凌ぎを削っていた厳しい時間帯だったが大変好評を博し、翌年には「続・イキのいい奴」が放送された。
