同心暁蘭之介のあらすじ・作品解説
同心暁蘭之介はCX系列で1981年10月8日から1982年9月16日まで放送された連続時代劇である。舞台は文化・文政期の江戸時代。旗本、小田切土佐守の配下にあった北町奉行である。杉良太郎演じる北町奉行の定廻り同心暁蘭之介が町にはびこる悪を暴いていく。暁蘭之介は八丁堀近辺では名の知れて柔術と剣道の腕前は仲間達が倒されてしまう相手でも倒せる技量を持つ。しかし自分には厳しい性格で、賄賂や心付けを受けて町民との癒着関係になることを決して行わなかった。 仲間の中心は伊東四朗演じる岡っ引きの辰吉で、技術は今ひとつながら情報集めの能力を買われている。そのほかにも赤塚真人演じる辰吉の弟分、伊之助がいる。また、蘭之介の住み込み女中、清水由紀子演じるおりきは暁家のやりくりに追われているが、じつは戦闘力は岡っ引きなどより高いという意外性も見物である。 定廻り同心は正装を強要されることがなく着流しで十手を携帯、銀杏の髷は彼ら特有の資格であった。
同心暁蘭之介の評価
同心暁蘭之介の感想
ドラマの深み
数多くの杉良太郎の出演作品で、断トツで面白いのが、この「同心暁蘭乃介」である。まず、オープニングのテンポ良い音楽が良い。時代劇にしては、妙に明るい曲調で、一度で覚えられる程だ。ドラマの内容は、貧しさ故の悲哀のものも多いが、その中にも子分の伊東四郎や女中の清水由貴子とのかけ合いや、悪人達を容赦なくやっつけていく小気味良さは、今の時代劇では味わえないものだ。30年以上も前のドラマなので、感覚的に古さを感じるが、それが逆に「時代劇」というものを見る側に与えてくれる。今では映像は簡単に「作られる」ものだが、やはり「自然」には敵わない。ドラマには深みがあるのだ。年配の方が昔の時代劇の再放送を良く見るのは、これかも知れない。この暁蘭乃介は、同心という江戸時代の下級役人だが仕事の大変さの割りには給料が安くて、いつも女中に小言を言われているが、それでも逞しく生きている姿が何とも感動的である。今の自分の生...この感想を読む