獅子の時代のあらすじ・作品解説
「獅子の時代」はNHKにて1980年1月から12月の間、全51回にわたって放送された大河ドラマである。明治前期の混沌とした時代を、歴史に登場する英傑たちではなく庶民の目を通して描いた内容となっている。 19世紀の終わり、パリで開催されていた万国博覧会に出席していた平沼銑次(菅原文太)と刈谷嘉顕(加藤剛)。2人はそれぞれ会津藩士と薩摩藩士であり、立場は違えど近代国家樹立という志を持ち奮闘していた。帰国後、銑次は明治維新により賊軍となった会津へと戻り、会津戦争に参加する。敗戦のなか蝦夷地(北海道)へと逃れ、その地で様々な辛酸を舐めながらも持ち前の精神力で乗り越えていく。一方、戊辰戦争後同郷の有力者に力を見出された嘉顕は官吏として明治政府で働いていた。勝者である薩摩藩の嘉顕、敗者である会津藩の銑次がそれぞれの信念をもって激動の時代を生き抜いていく様を描いた物語である。 明治時代を大河ドラマにて取り扱った初めての作品となった。