愛染かつらのあらすじ・作品解説
「愛染かつら」は、第一回直木賞受賞者である川口松太郎の小説を原作とする作品である。 病院の跡取り息子である若い医師と子持ちの未亡人看護婦の、身分差の恋、そして幾度のすれ違いなど様々な困難を乗り越えて愛し合い結ばれる恋愛ドラマである。 看護婦でありながら歌手の夢を掴むきっかけとなる発表会で、急遽かけつけてくれた同僚の看護婦たちの応援に応える為、ステージ衣装を白衣に着替えて歌う名シーンも感動的である。 二人が愛染堂に隣するカツラの木の下で愛を誓ったこのドラマの大ヒットにより、この木は縁結びの霊木として｢愛染カツラ」と呼ばれるようになり天然記念物でも名高いものとなる。 又、主題歌の｢旅の夜風」も大ヒットとなり、「花も嵐も踏み越えて行くが男の生きる道～」は、印象に残るフレーズである。 平均視聴率約28%という高視聴率を挙げ、提供のライオンの売り上げにも影響を及ぼしたという１９６０年代の昼メロドラマの代表作の一つである。
