俺様と白馬の王子
面倒なのに気になる彼
俺様気質な黒崎に対し、ひょんな事から命令に対し絶対服従するハメになってしまった由宇。
ドラマからの流れもありつつ。絵に描いたような優しいタクミよりも、少し刺激と意外性のある黒崎に少しずつハマっていってしまう由宇。
年代的にも女性の心理としても納得。振り回されながら逃げたくなりつつも、居ないと寂しい。一見異常とも思えるそんな日常が大切な時間に変化して行く様子が手に取るようにわかる。
世の中のダメ男好きな女性は、さぞ共感したことだろう。と、私も思う。手のかかる、くせのある男だからこそ私じゃなきゃダメ感が掻き立てられ、女性は惹かれてしまう。
黒崎が実は繊細でピュアなところ、しかし自身の性格的にいつも由宇を冷たくあしらってしまうが、その裏に隠された彼の顔がある。
夢に描くようなパーフェクト王子
タクミは、世の女性がお姫様の世界を絵に描いたような、一般的に女性が夢見るパーフェクトな王子様。そんな優しいタクミと横柄な黒崎の狭間で由宇は揺れ動き、頭の中では平和で優しいタクミと一緒に居る事が幸せと解ってはいるものの、気持ちは黒崎へ。
二人は親友とは言うが仲が良いとは思えない程、なんとも対照的な二人。俺様な黒崎に対し正反対に「白馬の王子様」のワードが一番似合うとても優しい紳士な男性、タクミ。
もちろん、結果的に黒崎を選ぶ由宇だが、タクミの意思とは裏腹にきっとタクミの存在がなければ、由宇と黒崎のハッピーエンドは成り立たなかった。
由宇への気持ちを抱えながらも、男の友情との間に揺れ、結果的に黒崎と由宇がうまく行くきっかけとなった重要人物だ。
恋愛と男の友情
一見、キラキラしたただの恋愛ものに見える作品だけど、様々な人間模様緒が描かれている。
黒崎とタクミとの友情や今までの経緯。一位二位を争うイケメンと行動を共にする由宇への周囲からの嫉妬や女子特有の偏見や嫌がらせの数々。
当人同士はそんな事もお構いなく、ただ恋愛に真っすぐで正直に生活しているのだが。なんとも女性の嫉妬と嫌がらせは陰湿で、好きな男性に嫌わせれ当然とも思える事が、見ていて目に余った。
一方、男同士の友情の狭間で葛藤する二人のやり取りもかなりリアルに描かれていて。女性とは違い正々堂々と男として大切な友達だからこそ喧嘩になろうとも、相手に敬意を表するからこそ全力で向かい合う。
皆がとは言わないが、世間一般はやはり女性よりも男の友情の方が見ていて清々しい。
恋愛ドラマの中にうまく人間模様や様々なやりとりが降り混ざっている点で、面白い見方が沢山できる作品です。
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