久しぶりに上質なドラマを観ました。 - ボクの妻と結婚してください。の感想

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ボクの妻と結婚してください。

4.504.50
映像
3.75
脚本
4.50
キャスト
4.75
音楽
4.00
演出
4.40
感想数
2
観た人
2

久しぶりに上質なドラマを観ました。

4.04.0
映像
3.5
脚本
4.0
キャスト
4.5
音楽
3.5
演出
4.0

目次

タイトルにやられました

家事や子育ての合間の限定された時間しかテレビを見ることができなくなってしまった現在。昔のように、番宣やCMでおもしろそうなドラマの情報を得る機会が少なくなり、放送が終わってからドラマを知って残念に思うことも多くなりました。なので毎朝、新聞のテレビ欄をしっかり隅から隅まで目を走らせ、おもしろそうな番組をチャックすることが日課となりました。そんな私の目に留まったのが「ボクの妻と結婚してください」というドラマのタイトル。「なんだこれは!」とタイトルを見ただけで「これはとてつもなく込み入った事情があるに違いない!」とタイトルだけで強く興味をひかれてしまいました。しかも主演は内村光良さんです。これは是が非でも観なくては!と即決しました。

内村光良の存在感

内村さんは失礼ながら決して演技がうまいわけではないのですが、役者さんが本業ではないためか、演じることに謙虚な姿勢でいらっしゃるのが好感のもてるところです。内村さんの過去の役柄は「一生懸命」だけどどこか「残念」、でも最後には「かっこいい」と思わせるような役柄が多かったように感じますが、この作品の内村さんもまさにそんな役柄です。妻や子を養わなければならないのにガンに侵されてしまう「残念」さ、自分の死後もせめて妻が笑っていられるようにと再婚相手を必死で探す「一生懸命」さ、家族を守るスーパーヒーローになる「かっこよさ」。今までのイメージそのままで、意外性や目新しさを感じることはないものの、さすが得意とするキャラクターであるだけにはまり役といってよい安定さがあったと思います。

職人スタッフと芸達者なキャストたち

演出も斬新でした。一部がシットコムのようになっているところなど、見ている私たちを飽きさせなず新しさを感じさせてくれる演出です。また、就活の話なのに必ず笑いがあって、だけどほろりと涙するシーンもあって・・・。笑いと涙が絶妙に混在する岡田惠和さんの脚本も素晴らしく思いました。それを表現するキャストの面々。内村さんよりもコメディアン要素を前面に出していた筧利夫さん。ガン、余命といった重いワードが出てくる中、診察室の場面は秀逸なコントのようで、大いに笑わせてくださった小泉孝太郎さんと酒井若菜さんのコンビ。彩子の初恋相手役の吉田栄作さんは、今でも完璧なかっこよさを保つのにガチガチではなくて、けっこう突っ込みどころ満載な、いい意味でのスキをあえて作っていたように思います。そして、やや天然な妻役の木村多江さんは、ヒーローに守られるお姫様でありながら、夫を上回る倍返しの愛情で頼もしい妻を好演され、内村さんとの息もピッタリでした。職人スタッフと芸達者なキャストたち。また同じスタッフ、同じキャストが再集結してドラマが作られるなら、絶対に見逃せないなぁ、と思っています。

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他のレビュアーの感想・評価

最後まで見てようやく気付くことが多い傑作

主演の演技力恥ずかしながら主演の内村さんは、芸人さんなのに大丈夫なのかと不安に思っていたクチです。主人公が死ぬ、しかし気持ちよく死ぬためにどうすればいいか…という重いテーマの作品に芸人さんを使うのはどうなのかと、疑問に思いながら半ば面白半分で見てみました。おそらく演技がどんなものか目当てに見た人も少なくはないのでしょうか?しかしその演技力は多くの人を涙させた素晴らしいものでしたね。「二話」の誕生パーティの回の最後では、楽しそうに笑う妻を見つめる内村さんの姿が見れます。「おめでとう」と口にした後に一度息をのみ、涙をこらえる様に瞬きを数度。耐える様に目を閉じたあと、やはり耐え切れずに涙をこぼしながら、それでも平静を装い「妻のよさ」気丈に伝え、声を上げて泣く…。その一連の流れの圧倒的な演技力は、この世界に一気に引き込むに足る素晴らしい演技でした。ここで涙した方も少なくはないと思うのですが、ぜ...この感想を読む

5.05.0
  • もちもち
  • 110view
  • 2194文字
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