観ている視聴者が成長させられるような素敵なドラマ、感想
目次
観ている視聴者が成長させられるような素敵なドラマ
ドラマの定番として、主人公や、それを取り巻く周囲の人達の成長を描かれているものが多いように思います。私はそういった成長や教訓のあるようなドラマが大好きなのですが、このドラマは成長というよりも「ありのままの自分でいられることの大切さ」が描かれているように思います。ドラマを見ている過程で「ミチコはどんな成長を見せてくれるのだろう」と期待しながら見ていましたが、最後の最後までお茶目なお馬鹿さんだったので、これはこれでアリだな! と笑いましたし、心がホッと温かくもなりました。(多少の成長は見られましたけど(笑)そして、主人公だけではなく、観ている視聴者が成長させられるような素敵なドラマだということに気づきました。それは考えさせられるシーンや言葉が多いということです。もちろん感動のシーンもたくさん! そこで今回は、私が気になった言葉や状況を中心に書いていきたい思います。
母親の真の教育
第1話の「ミチコが母親に電話をしてお金を借りようとするシーン」
親の本当の優しさとは「なんでもやってあげる」のではなく「一人で生きていけるように誘導する」ということをこの短いワンシーンに込められているとしたら、すばらしいドラマだと思います。母親がミチコにお金を貸さない事によって、ミチコは自分でなんとかやっていかなければならないと考え、行動していく力が付いていくからです。ここで私は「ミチコはこうやって苦労を乗り越え成長していくんだろうな」と思って見ていましたが、大外れでした(笑)。まさか主任の家に居候! 朝ごはんまで作ってもらえる環境になるとは! 大笑いしました。でも心のどこかに「母親の真の教育」が残ると思うんですよね。たくさんの親御さんに届くといいなと思いました。
ただ生きるんじゃなくて、心と意志を感じながら生きる
第2話「どうせダメなら好きな会社受けろよ」
ずっと職がなかったり、焦っている時って「どこでもいいから」という気持ちで仕事を探しがちかもしれませんけど、こっちの事情なんて会社にとっては関係のない話で、真剣に取り組んでくれそうな人を会社が欲しいのは当たり前! 「なんでもいい」なんて相手に失礼かもですよね! 別の例で言うと「誰でもいいから結婚したい」とか「安いから買っちゃった」とかじゃなくて、「結婚するなら好きな人としよう!」「安いからじゃなくて、必要だから買おう!」っていう風に、ちゃんと意志をもって生きる。ただ生きるんじゃなくて、心と意志を感じながら生きる。そうやって生きている人ってどのくらい居るのでしょう。。。
サボリ
第3話「注意するより残業する方が楽。それはサボリだ! 自分が働くより人を働かせるほうが難しい」
この言葉は目からウロコでした。とくに「サボリ」という言葉!! 私もどちらかと言うと自分でやった方が早いので、結構自分でちゃっちゃとやってしまいます。でもそれって相手とちゃんと向かい合っていない。自分にとって楽な道を選んでいるだけ。時と場合にもよると思いますけど、言わなければいけない事はちゃんと相手に伝える事の大切さを学びました。
苦手な事や嫌いな事が一緒の方が重要
第4話「好みが一緒よりも、苦手な事や嫌いな事が一緒の方が重要」
たしかにそうかもしれません!「好きなタイプは?」と聞かれると、明るい人、優しい人、趣味が同じなど、一般的に上げられるものは「好みが一緒」の部分に当てはまるような気がします。私の知り合いでこんな事を言った人がいました(約20年前)。「彼と結婚を決めたのは、この人とだったら辛い時があっても乗り越えられると思ったから。だって一緒にいて楽しいとか、癒される、とかだったら友達でいいと思う」と。この時私は「深いな~」と思いました! そしてこのドラマで「苦手な事や嫌いな事が一緒の方が重要」と聞いた時、その知り合いの言葉を思い出したんです。言葉は違うけど、同じこと言っているなと。。。 もう一度それを思い出させてくれたので感謝です!
恩返し
第5話「恩返しなんて期待してね~って言ってんだろ! 今度はお前が困ってるヤツ見つけたら助けてやれ」
人に助けてもらったり、何かを手伝ったりしてもらって「ありがとう」という言葉だけで終わらせる人、たくさんいますね! 「ありがとう」と言うならまだマシで、「ラッキー!」って思ってる人!気づいてほしいです。。。この主任の言葉が全国の皆さんの心の奥底まで届くように本当に祈ります。
本質の良さ
第6話「つきあってるから好きなのか」
「自分の事を好きと言ってくれるから」「優しくしてくれるから」など、自分に与えてくれるものだけに目を向けて付き合っていると、いつか別れがくるかもしれませんね。だって今与えてくれているものは、いつか与えてもらえなくなる。そういう経験ないですか? 「付き合った頃はいつも家まで迎えに来てくれたのに」とか「付き合った当初は腕枕してくれてたのに」とか・・・付き合っていくうちに形が変わったり、無くなっていくものに目を向けて好きになっても、それは本当の「好き」じゃないかもしれません。何があっても無くならないもの。。。それはその人自身の「本質」「生き方」「考え方」ではないでしょうか。そういう所を好きになれたらいいですよね。実際にドラマの中でもミチコは最終的に主任の「中身」を好きになります。疲れていても疲れた顔を見せずにお客さんに接しているところや、困っている人がいたら手を差し伸べる優しいところなど、彼の「本質の良さ」を見つめることが出来たミチコは、バカミチコじゃなかったですね(笑)「居候させてくれるから主任が好き」じゃなくてホント良かったです(笑)
本当にミチコの事が好き
第7話「今だけ、今だけです」
ドラマの設定上、詐欺師っぽい匂いを出すために「嘘っぽい笑顔と嘘っぽい言葉」で演出してきた最上君。ミチコにプロポーズを断られ、涙を流しながらミチコを抱きしめる姿は「本当にミチコの事が好き」という気持ちが溢れていて、切なくなりました。これは初めて最上君が感情をぶつけたシーンで、「今だけ、今だけです」といって抱きしめる。でも私は「本当に今だけか? この後どんな展開になるんだ?」と思って見ていましたが(笑)、本当にあの時だけ!!! しつこく付きまとったりしないで有言実行! カッコいい!!! 私だったら惚れ直しちゃうかもですね(笑) 有言実行できる人って魅力的!
小さい声が聞える
第8話「ミチコさんには小さい声が聞えるんですよ。困ってたり、言いたい事が言えないような人の声がきっと聞こえるんです」
これは主任がミチコの実家の法事の時に親族に話した内容です。この「小さい声が聞える」という表現の仕方に「すこーーーーい!」と思いました。それに主任がミチコの事をちゃんと見てるな~っていう感じがよく出ていて、ジーンとしました。人って案外見てるところは見てると私は思います。見られている事を意識する必要はないと思いますけど、行動や言動は必ず誰かが見ている。つまり、自分の本質も相手の本質もお互いに見ているんですね。「小さい声が聞える」というのは本当に優しい人だから聞える声だと思うんです。そんなミチコのいい部分を主任が見ている!!! 見てくれる人がいるのって幸せな事ですね。
恋愛結婚とお見合い結婚
第9話「人間は結婚する為に恋をするようには都合よく出来ていない」
すごーく昔、恋愛結婚するなんて許されない時代があり、お見合い結婚でした。「結婚→ 生活→ 仕方なく一緒にいる→ 徐々にお互いの事が分かって来る→ 情が生まれる→ 愛情が生まれる」という感じでしょうか(一例として)それに比べ現代の結婚は、気持ちが優先。つまり「好き→ 一緒にいたい→ 付き合う→ 結婚したくなる→ 結婚する」。。。。全然違いますね! 私も婚活をした経験があるので分かりますが、お相手はいい人だし、条件も申し分ないけれど、恋していない自分がいて、結局断ってしまうんですよね。。。なんでだろうと思っていたんですけど、晶さんが答えを教えてくれました! 「人間は結婚する為に恋をするようには都合よく出来ていない」もう納得です!!!
ダメな私に恋してください
第10話「最後の告白シーン」
ミチコは本当にダメな女の子なんでしょうか。私はそうは思いません。真剣に考える力と、誰かの為にアイデアが浮かんだり、相手と同じ気持ちを感じられる女性だと思います。たまに一生懸命になる方向が面白いところに行っていますが(笑)「飾る、大人ぶる、格好つける、気取る、自分を作る」そういうことを全部取っ払った本質の部分が素敵な人になりたいですね。最後にミチコは「ダメな私に恋してください」と言って主任に告白します。ミチコと主任の漫才コンビのような会話の流れのまんまキス! 自然体っていいなと思いました。
最後に
心温まるドラマを本当にありがとうございます。これからも素晴らしいドラマを作って私達に届けて頂きたいです!
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