こんなに熱いコーヒーを飲んだ・・・読んだことあるか?!
普段意識しないで飲むコーヒー、実はこんなに素晴らしいものなんだ!
缶コーヒーに、コンビニのドリップ。街を歩けばスタバを筆頭にいつでもどこでも金さえあればコーヒーを飲むことができる。しかし、時代はサードウェイブといって高級なコーヒーを、プロが淹れるのがこれからの主流になりつつある。
この漫画ではタイトル通り「バリスタ」が活躍をする話なので、基本的にはエスプレッソが中心になるが、それでも読んだらきっと美味いコーヒーがより一層美味くなること請け合いだ。
職業系の漫画の中では、類を見ないほどリアリティがある
様々な職業の漫画が、今は溢れている。漫画家の漫画、料理人の漫画、将棋の漫画、そしてこれはコーヒー抽出士の漫画。少年系の努力・友情・勝利の原則には関係がないが、コーヒーに対する情熱は相当なものだ。妥協を許さないプロの技術と感が紙面を通して伝わってくる。そこら辺の書店で売っているコーヒー関連の書籍よりも、コーヒーの知識に関しては深みがあるし、何よりわかりやすい。様々な本でコーヒーの勉強をしている私でも、参考書としては優れていると断言できる。漫画なので頭に入りやすいし。
プロのバリスタの入門書
実はコーヒーに関する漫画はこの「バリスタ」以外にも多々見られるのだが、どうも内容が薄い。だって赤道直下の国にあるコーヒー農園の名前なんて出されても、行ったことないんだから読者には伝わらないでしょう?なんとなく「あー、高級なんだな、きっと」で終わってしまう。
でもこの漫画を読めば、産地、抽出、焙煎、接客、レシピ、テクニック、近年のコーヒー業界の動向、もうコーヒーに関することならば、難しく考えずに「まずこれを読め」と言いたくなるほどよくできた漫画だ。
全10巻なのでそんなにダラダラ長すぎるものでもないし。あまり需要がないからなのか、古本屋では見かけないが、それでも案外書店には結構な確率で取り扱っているのが見られるので「コーヒーの勉強がしてみたいなぁ」と思ったら、まずは手に取ってほしい。
それで美味いコーヒーが飲みたいなぁという気持ちが芽生えたら、実際に淹れてみるといい。いつもより美味しくなるはずだ。
実は僕はこの漫画に影響されてバリスタを目指して転職を志願している。もはやコーヒーは嗜好品ではなく、必需品。世界第4位の輸入量を誇る日本の、頂点に君臨する主人公のように僕もなりたいと思ってしまった。もう戻れない。90度の熱湯で抽出するコーヒーと同じくらいの情熱を持って頑張っていこう。
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