論理的な料理まんが
主人公の中原三星(なかはらみつぼし)ってすごい子供の鏡じゃないでしょうか?
最初にちょっとびっくりしたのがこんなストレートに親孝行な男の子が主人公といういい子さ加減でしょうか?何でこんな健気な男の子に設定されたのか。この段階でもう暖かく見守るしかないというかちょっとずるいなあと思いました。三星の母親は病気で入院生活を送っていて息子である三星が生活の為に入院費や生活費まで働いて稼いでいてもはや生きるって為だけに自分の生活を回している。まあ母親が病気でなくとも生きる為にしかやれることがないという人は世の中にいっぱいいるのではないだろうかとは思います。しかしそんな苦しい生活の中で母親はまさかの「やりたい事やりなさい」発言。しかし人違いで入り込んだ先の高級ホテルの5つ星フレンチレストランで試された料理の腕がここで花開く…なんていきなりローラーコースター的に出世展開に走り込むのも面白いです。
ロジカルな考えが生活に余裕を生んだ
普段の生活での面倒なことや難しい状況もかなり論理的に段階を踏んで考え抜きその上で小さな難関も勝ち抜いて来ているというこれは読者としても見習いたい、会得したい技術やスキルなのではないかなあと思っています。何故この特定の踏み切りは遮断時間が長いのか、それはいつなのか、その時間を表に出してみて統計をとってみた上で頭の中に記憶、叩きこんでうまくその難関な時間帯を避ける…そういった問題解決に関する考え方をしっかりと持っている主人公なのでうっかり迷い込んだ先で出会ったチャンスをものに出来たというわけですね。どんな小さな物事にでも戦略などを用いて行動するというのは非常に大切なことです。これが出来ないと出来るでは全ての物事における難易度がかなり変わってくるでしょうね。
物事の原理を知っている料理人
料理とか科学実験とか何となく似ている部分があるのかなあと思ってしまいます。迷い込んだ先のフレンチレストラン厨房で先輩からポム・スフレを作ってみろと言われてじゃがいもなどをうまく膨らませる方法が分からないんですよね。レンジしたビニール袋が膨張する理由などを科学的に考えてみるとやり方が分かってしまった。そしてこの難関を突破した。これって奇跡やラッキーではなくてちょっと普段から起こる自然現象などについて勉強ってほどでなくとも知るようにしておけば出来ることなのかも知れませんね。素直な好奇心が三星を成功へと導いているように思います。
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