14才で母になることの意味と苦難、そこからみえる愛
衝撃を受けた”14才の母”というテーマ
”14才の母”が放送される前に、宣伝で作品タイトルを見た時に大きな衝撃を受けたことを今でも覚えています。宣伝の写真には、小さく丸まる女性の姿。まさしく赤ちゃんをイメージしているようにみえます。母親のお腹の中で小さく丸まった母、という不思議な雰囲気をだしていました。母親が14才といことは、まだ子供のような母が存在するという意味があるように思います。14才の中学生は、子供なのか、それとも、、。大人というにはまだ早い年ですので、難しい年頃にあたりますが、個人的には、まだ子供だと思います。
子供のお腹の中に、赤ちゃんがいる、という事実を受け入れるのは大変難しい気持ちになります。本当にいるのか?と疑ってしまうくらいでした。しかし、大人の女性のお腹に赤ちゃんが出来るように、14才の女子中学生のお腹の中には、赤ちゃんがいました。
世間体を気にしてしまう彼女の母親、父親。良く分からないが友人から嫌がらせを受けた彼女の弟。彼女の妊娠によって、家族の毎日が大回転したかのように変わってしまうのです。その環境の変化に戸惑う家族の姿は、辛いものがあったと思います。近所から噂をされたり、避けられたり、ですが彼女が妊娠しているという事は事実であり、決して事実から逃げることなど出来ないのです。家族の気持ちを考えたら、涙が止まらなくなりました。その上原因となった彼女自身をみると、非常に切ない気持ちになりました。
未成年の2人がおかしてしまった事に対する両母親の対応の違い
14才で母になることはいけない事なのでしょうか。その答えは誰も分かりません。ただ一般的に考えると、14才というまだ妊娠するには早い年齢で母になるためには、1人では抱えきれないくらいの苦悩があるでしょう。それに対抗していく力があるのか、体が健康に保っていけるのかが重要なことです。体力的にもたなければ子供を育てられることはできませんし、彼女自身も命に関わる問題です。彼女の家族や医者もそのことについて心配していました。もし自分の娘が同じ様な状況になったら私はどうするべきなのかと考えてしまいました。私の娘は今12才ですが、2年後に母親になるなんて想像もつきません。そんなことがあり得るのかと思ってしまいますが、実際この作品は、そういう設定でストーリーが着実に進んでいきます。娘の母親目線でみると、娘の力にならなくては、と思うでしょう。例え世間が冷たい視線で彼女を見たとしたら、助けてあげたいと思うのが普通でしょう。私も作品のように、自分の娘の力になり、彼女にとって1番良い方法を一緒に考えるでしょう。
男性側はどうでしょうか。実際に体に変化が起こるわけでもありません。妊娠させたという事実は本当だとしても、女性ほど見た目に変化がないため、世間の目を気にすることもなく、知らん顔していたら彼が父親だと分からないでしょう。ですから、彼の母親は、妊娠させたという事実を知った際に、驚いてはいましたが、学業に専念しなさいと彼に告げただけでした。彼の母も急に息子から妊娠させたと聞き、どうしたらいいのか分からなかったと思います。取り乱した様子で、そのことは忘れて学業に専念するようにと言ってしまうのです。彼にとって、忘れるなど無責任だと分かっていてもなんとか息子を助けたいという気持ちが先にきてしまい、相手の彼女の事など考える余裕がなかったのでしょう。同じ母親からしてみれば、どちらの母も、自分の子供の事を思っての行動でしたが、男性側の母親は、もう少し冷静になり、言葉を選ぶべきだったと思います。その分彼女は母に助けられたでしょうし、彼は間違った道に導かれてしまうのでした。
困難に立ち向かうための力、親から子へ繋がれる愛をまた親から子へと繋ぐこと
世間の目を気にしていたら14才で母親になることは出来ないでしょう。大きな困難にぶつかったとしても自力で立ち上がり、お腹の子を守っていかないといけません。それが出来なければ母は務まりません。まして14才ですから、周りの人の助けや協力が必須になってくるでしょう。そのような環境に自分はいるのか、考えなくてはなりません。相手の男性がどんなに協力的だったとしても、家族の理解がまず必要になるでしょう。なぜなら、まだ未成年であり14才の女の子と15才の男の子なのですから。2人だけではこれから待つ初めての経験に立ち向かえないでしょう。家族の理解を得ることは簡単なことではないです。そこを乗り越えることがまずは、2人の試練と言えるでしょう。試練を一つ一つクリアしていくことで、母と父になっていくでしょう。私は応援してあげたいと思います。2人が力を合わせて困難を乗り越えていくことで自然に親として強くなっていくでしょう。その支えとなることが、親から子への愛なのだろうと思います。その愛を感じたら、次はお腹の子へとその愛を伝えるのです。年齢など関係ないと心から言えるほど逞しく成長して欲しいです。
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