御伽花市が作られた理由が深い! - オオカミさんと七人の仲間たちの感想

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オオカミさんと七人の仲間たち

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ストーリー
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キャラクター
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声優
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音楽
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感想数
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御伽花市が作られた理由が深い!

4.04.0
映像
4.0
ストーリー
3.0
キャラクター
5.0
声優
3.5
音楽
3.5

目次

モデルに合わせたストーリー!

メインキャラクターの林檎ちゃんのモデルは白雪姫の林檎ですが

それって毒林檎じゃん・・・とゆーことで腹黒なキャラクターが出来上がったように、

見た目的にはもちろん、キャラの成り立ちもストーリーに入ってて

またそれにギャグが足されてて面白い!

これ、ラブコメなんですけど、キュンっていうより笑ったシーンが多かったんじゃないですか??

1話では灰原さん(モデル:シンデレラ)が白馬くん(モデル:白馬の王子)にお礼言いたいという依頼を受けますが、

時間に間に合わずかぼちゃの馬車(?)に乗って登場したり、

灰原さんが落としていった靴を頼りに惚れた相手を探す・・・

ここだけだったらシンデレラをモデルにしたただのいい話なのに

私も笑ってしまったのはこの後。

まず登場シーンでありえない転倒をした勢いで灰原さんが白馬君の顔面にキック!!

そのキックに目覚めてしまった白馬君が、全校の女子にキックをしてもらって灰原さんを探すという

王子様のマゾ設定!!そんなオチ!!

毎回依頼人のモデルにギャグを足したストーリーがなによりの見どころ!!

天の声の存在感

このアニメ、毎回天の声のナレーションから始まるのが特徴的ですよね!!

「御伽花市・・・」と最初は御伽花市の説明がありますが、

だんだん視聴者が世界観を理解してくると、天の声が「御伽花市・・・ってもういいか」

と、その回の説明を始めてくれます。

そしてまたその天の声が荒井里美さん!!

あの特徴的な声を活かして、冒頭のナレーションだけでなく

オオカミさんのシャワーシーンでは「過激なサービスシーン!!・・・でもまあ、貧相な胸(笑)」

なんて視聴者の感想をそのまま声にしたようなナレーションもあれば

キャラクターのセリフにかぶせて騒がしさを演出するなど

他のアニメでこんなにナレーションが喋るか!?ってくらい入ってきます。

原作を知らない私からすれば、説明があってわかりやすいし、ギャグ感増してるところがあって好きですが、

ネットで天の声のことを検索してみると

「あれ必要・・・?」や「気になってストーリーに集中できない><」等

批判的な声も多く見えました(汗)

まず、どうして天の声設定があったかと言うと

原作の小説が第三者から語るタイプだったらしく、きっとナレーション無しでは話が進めにくかったんですね!

確かに天の声が無いと、キャラクターがもっと頑張って話の流れを説明しなきゃならなくなります。

そう思うと、荒井美里さんのあの騒がしいナレーションが最適だったんだと私は思います!!

世界観

このアニメの登場キャラクターはみんな御伽話に登場した人物や物をモデルにしてますが、

世界中がそうなのではなく、主人公たちが住む御伽花市にそのようなキャラクターが集まっているようです。

つまり、もしかしたらこの日本のどこかに御伽花市があって、個性的なキャラクターがどこかにいるかも・・・

と、そんな世界観なんですね。

そしてその中でもアニメのメインになる「私立御伽学園」。

この学園長が御伽花市を作った張本人!!

アニメでは女の子大好きなエロジジイでしたが、御伽花市を作った理由がまた深い!

昔は政財界のすごい人だったのが、使えない人材ばかりの社会に嫌になり

有能な人材を社会に輩出するために、過疎に悩む街をつくり変えたそうなんです。

でも、有能な人材を育成すると言っていて

鬼ヶ島高校など不良の集まる場所・不良がいるわけです。

有能じゃないじゃん!と言ってしまいそうですが、

これもエロジ・・・学園長も思惑通りで、

自主性や人間性を磨くため、日常に適度な波乱を起こす悪が必要なんだとか!!

社会をダメにしないための人材育成、もう御伽花市自体が施設のような感じですね。

これを学園長がみんなに秘密にしている計画なら、ただの黒幕臭しかしませんが、

御伽花市にいる登場人物たちは、これを理解したうえで生活を送っています。

御伽銀行の人たちなら尚更、御伽銀行が大げさにいえば秘密組織なので

学園長あってならではの御伽銀行で、これから社会のためになる人材になることを自覚しています。

御伽花市の創立の話だけ聞くとちょっとシリアスな気がしてきますが

社会に対する不満を持っている人がいる事、その不満をなくすために行動する人がいること。

そしてその人が育てた街に住む登場人物のストーリーに恋愛とギャグを取り入れた結果、

魅力的なキャラクターのいる前向きな作品になったのだと思います。


最後に

原作に手を付けてない私は、調べるまで御伽花市の創立と運営にこんな深い意味があるとは思いませんでしたが、

終盤になると、羊飼君などギャグでは終わらせることが出来ないシリアスなシーンもあります。

アニメではひと段落ついた形で終わってしまいましたが、ちゃんと相手が負けを認めた終わり方はできていないので

その後どうなったかが気になってちょっともやっとします(笑)

ラブコメとギャグだけかと思いきや、実は社会に対する思いが詰められている作品です。

見直すと「なるほど」と思えるところがたくさんありますので、魅力的なキャラに萌えつつ、もう一度見直してみるのもアリかもしれません!!


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