エンジェル・ダストの評価
エンジェル・ダストについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
エンジェル・ダストの感想
不審な映像美と音声に操られる、サイコ・サスペンス。
1994年公開の映画ということは、すでに20年近く前の作品ということになる。にもかかわらず、その後の邦画の取り入れている手法、傾向をすでに表している作品。東京の都心部をとらえた美しい映像がザッピングのように流れ、登場人物のやりとりはどこかちぐはぐで、若松武演じる阿久礼は、セリフがほとんど聞き取れないような小声でしゃべっている。「ケイゾク」や「トリック」などに通じる、不条理を思わせる映像と音のかけあわせ、引き算的な演出に、直截的出ない恐怖をじわりと味わわせられる。ところで、トヨエツは両性具有という役所なのですが…それだけはちょっと無理かも、と思ってしまいました。。。南果歩とトヨエツが暮らす、息苦しいほど緑あふれる自宅さえ不気味に感じてしまう。今見てもおもしろい、サイコ・サスペンスの小品です。