殷周伝説 太公望伝奇の評価
殷周伝説 太公望伝奇についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に漫画を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
殷周伝説 太公望伝奇の感想
殷周伝説~横山光輝~
中国歴史漫画の巨匠、横山光輝が描く古代中国:周王朝誕生までの歴史を描いた作品です。三国志、項羽と劉邦と並ぶ横山光輝の名作ですが、参考にできる資料が少なかったのでしょうか、登場人物の用いる武芸や技に非科学的な要素が含まれるのが本作といえます。事情が事情なだけにやむを得ないことではありますが、三国志や項羽と劉邦にみられた登場人物同士の間に芽生える複雑な繋がりや感情のやり取り、躍動感を求めるには力不足と言わざるを得ません。また、作品は20~30年程度の時の流れを描いていると思われますが、ほとんど全ての登場人物の外見やタッチが変わっていないため、時の流れを感じにくいという難点もあります。最後の戦いの舞台となる牧野の会戦も非常に稚拙な描き方で終わらせているのも減点です。とはいえ殷の紂王、周の武王(非常に影が薄いですが)、太公望といった基本的な人物に関してはしっかりと押さえられており、悪役として描かれる...この感想を読む