桃太郎 海の神兵のあらすじ・作品解説
桃太郎 海の神兵は松竹動画研究所製作によるアニメである。1945年4月12日に劇場公開された。1943年に公開された国産としては初の長編アニメ「桃太郎の海鷲」の姉妹編であり、戦意高揚を目的として海軍省の命令を受けて作られた。巨額の費用と100人近い人員が投じられており、上映時間は74分と当時としては長編である。 日本軍によるセレベス島への奇襲作戦をモチーフとしており、桃太郎と動物たちが鬼ヶ島への空挺作戦を行うというストーリーである。なお、犬、猿、雉の他に本来は金太郎のキャラクターである熊も登場する。 監督・脚本を務めた瀬尾光世の子どもに夢や希望を与えたいという意図から、ディズニー映画「ファンタジア」を参考にしたミュージカル仕立てのシーンが存在する。また、戦意高揚映画でありながら平和への願いが暗示されているのが特徴である。 戦後GHQによってフィルムが焼却されたと言われていたが、1982年にネガが見つかった。2014年にはDVDがリリースされた。