バンパイヤのあらすじ・作品解説
バンパイヤは1968~1969年にフジテレビ系列局で放映された手塚治虫原作のTVアニメ作品(モノクロ全26話)。 狼に変身する一族「バンパイヤ」の少年であるトッペイと、彼らを利用して世界支配を目論むロックが織り成す人間ドラマを描いた物語である。 本作はセル画のみではなく、実写映像にセル画で描いた変身シーンや狼を合成した独特な表現が特徴であるが、 製作当時は合成に使用できる機材が日本大学にしか存在しなかったため、大学が開いている時間しか作業が出来なかった逸話が虫プロダクションによる作品解説で紹介されている。製作に際してはこういった技術面だけでなく、スポンサーの獲得、メディアミックス展開をしていた雑誌「少年ブック」の休刊、出演者の降板による路線変更など非常に難航した作品であり、本放送開始は全話完成から半年後の事であった。 なお主役のトッペイ役として後年TVドラマ「相棒」などで活躍する俳優の水谷豊が出演。手塚治虫本人や当時の虫プロの社内風景など貴重な映像が見られるのも本作の見所のひとつである。