新八犬伝のあらすじ・作品解説
新八犬伝は、NHKにて1973/04/02~1975/03/28まで放送された1話15分、全464話の人形劇である。 江戸時代後期の読本作者である曲亭馬琴(滝沢馬琴)原作の「南総里見八犬伝」を基調に、同作者の「椿説弓張月」や「説経集」の一分設定やキャラクターを登場させており、語りは坂本九が担当した。 不振に陥ってた人形劇を平均視聴率20%に戻した中興の祖といえる作品で、第1回放送文化基金賞奨励賞などを受賞している。 また、田中角栄の後継に指名された三木武夫が劇中に登場したセリフ「青天の霹靂」を使用したことで広く一般に知られるようになったほか、当時の小学生や中学生も視聴しており「新八犬伝」ごっこで遊んだり、放送後は翌日の学校で話題になるなどの社会現象を起こしている。 舞台は500年以上前の中世、仁、義、礼、智、忠、信、孝、悌の文字が浮き出る8つの珠をもった八犬士たちが、安房国の里見家を救うために怨霊や魑魅魍魎、悪人たちを相手に活躍する勧善懲悪ストーリーである。