素顔の幸福はしみもあれば涙の痕もあります。思いがけない片隅に、不幸の中に転がっています。 屑ダイヤより小さいそれに気がついて掌に救いあげることのできる人を、幸福というのかもしれません。
殿村踏子
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「幸福」は1980年7月25日から10月17日までTBS系列の「金曜ドラマ」(毎週金曜日22時から22時54分)の枠で放送された日本のテレビドラマである。脚本は「寺内貫太郎一家」や「阿修羅のごとく」などで知られる向田邦子が手がけ、演出は「寺内貫太郎一家」や「時間ですよ 昭和元年」を手がけた浅生憲章と、「岸辺のアルバム」や「ふぞろいの林檎たち」を手がけた鴨下信一によるものである。最高視聴率は12.9%を記録した。 大学受験に失敗して以来無気力に日々を過ごしている殿村数夫(竹脇無我)は、年の離れた妹・踏子(岸本加世子)と同居しながら、鉄工所に勤めている。数夫には倉田素子(中田喜子)という恋人ができるが、以前一度だけ関係を持ったことのある素子の姉・組子(岸恵子)と再会する。組子は数夫の兄・太一郎(山崎努)の元恋人でもある。数夫は恋の分かれ道に立つことになる。 2002年5月にDVD-BOXが発売された。
殿村踏子
紆余曲折の末、ささやかな幸福をつかんだ兄を祝福して妹が心の中で贈った言葉。
倉田組子
わすれたほうがいいと頭ではわかっているのに、しかもたっ得たた一回の逢瀬だったにもかかわらず、消えない恋ごころを自嘲まじりに表したセリフ。