個性豊かでご当地ネタ満載な都道府犬たち - 47都道府犬の感想

都道府県擬犬化なアニメ

ストーリというストーリはありません。各都道府県のネタや個性を持った都道府県たちのふれあいはほほえましくもあり、一話三十秒アニメなのでさらりと見れるお手軽さがいいですね。全５２話だから、全部見ても３０分くらい。テンポよくお話が展開されるので、あっという間に終わってしまいます。内容が内容だけにこれくらいの長さがちょうどいいのかもしれませんが、もうちょっと都道府県たちの活躍をじっくり見てみたい気もします。

都道府県の擬人化はわりと多くありますが、犬はコレが初だと思います。擬人化ならぬ擬犬化といったところでしょうか。僕の第一印象はこれって「豆しば」と製作者同じなのかな、という何気ない疑問でした。どうやら関係ないみたいです。

ユルフワな中にも弱肉強食の世界が

都道府犬たちの容姿のモチーフは食べ物だったり、名産品だったり、名所だったりします。

ユルフワな中にも食うか食われるかの熾烈な争いを描いているお話が多く、食べ物の都道府県たちは、他の都道府県たちの十中八九、餌食にされます。あるいはもてあそばれる確率が非常に高いように思います。ここらへんはアンパンマンみたいです。ひとかじりくらいならまだしも、食いつくし、消滅する勢いで食ってかかる様は狂気です。都道府県の力関係とかライバル視とかを表現しているのかとも思いましたが、どうやらそういったことではなく、単においしそうだから、いじりやすいからという単純な理由からだと思われます。食べ物の次に不憫なのはコワレモノ注意な都道府犬です。どったんばったん大騒ぎして最終的に木っ端微塵という運命を背負っています。そのあたりが守ってあげたいという気持ちにさせてくれます。

メインキャラは愛知犬と福岡犬といっていいくらい、この二匹は特に光っています。テレビ愛知製作の番組のワンコーナーとして今作が作られているので愛知犬は主人公ポジションなのでしょう。福岡犬はなんとなく愛知犬と性格が似通っていて、自然とつるんでいるようにもみえます。

トラブルメイカーでいたずら好きな二匹ですが、声優さんのコミカルでかわいい演技もあいまって、憎めないキャラになっています。

声優さんもご当地出身

都道府犬たちの声を演じるのはご当地出身の声優さんです。方言に違和感がないのも納得で、そこらへんもこだわってるのは好感がもてます。この声優さん、この都道府県出身なんだ、と小さな発見ができました。声優さんファンとしては、声優さんがご当地の方言をしゃべるというのは新鮮で、里帰りしたとき、こういうしゃべりかたするんだろうか、と妄想が膨らみます。

人気の声優さんたちがのりのりで演技している感じが伝わってきました。特にベテラン声優さんの演技が光ってます。