理想と現実のバランス - 幽かな彼女の感想

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幽かな彼女

5.005.00
映像
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脚本
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キャスト
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音楽
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演出
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理想と現実のバランス

5.05.0
映像
5.0
脚本
5.0
キャスト
5.0
音楽
5.0
演出
5.0

目次

現実

過去を引きずって前に踏み出せないでいる人を責めることはできません。実際、私も何度かトライしてみた人間ですが理想を語る人間がいたとすると、相手側も理想を求める人間でなければ理想は通らず、こちら側がズタボロに傷つき、心が折れてしまいます。普通の人一人だけではやはり相手側を『理想を求める人』に変えることはできないと思うのです。なぜ、理想が今や常識はずれのように言われるようになったのか。それは理想を求めるのは面倒くさいからです。理想を突き進むにはものすごく労力がいります。それを避けるために『理想と現実は違う』と諦めてしまうようになりました。

理想

『罰することより正してあげること責めることより救ってあげること』というセリフがありました。理想の極みだと思います。これができれば大好きな先生の称号に輝くこと間違いなしです。もし自分が被害者の子の親だったらと考えると罰する責めるを望むと思います。1番簡単な納得できる方法だからです。正す救うとは誰でもできることではなく、極論、みんなができれば警察はいりません。それでも理想をなくしてしまってはやはりいけないと思います。正解がなくなってしまうからです。幽かなというところにも理想が消えかかっているという作者のメッセージが込められているように思います。相手を変えることができる人が理想を振りかざすとその集団は理想に向かって1つになることができると思います。相手を変えることができる人というのは私が思うに時間と労力を惜しまない人です。日本人は今、働くことで時間に追われゆとりのない生活を送っています。この中で労力を惜しむなというのも酷な話です。消えかけている霊を必死で追いかける人間の姿が消えかけている理想に食い下がる現実にみえます。

主人公2人

主人公2人は霊と人間という別の世界で暮らす生き物として描かれていてこの2人が恋に落ちたというのは理想と現実の結びつきみたいなものを表したかったのではないかと思います。理想と現実は同じ世界で共存することを願います。死者の世界では永遠に流れる時間とともにキツイと感じずに労力を費やすことができます。しかし現実では限られた時間の中で労を費やすのは大変な事です。この2つの世界で同じものを求めるというのはかなりの難問です。最終的に霊(理想)と先生(現実)は一緒に理想の世界には行くことはせず、2人で現実を理想に変えていくという選択をしたのだと思います。そしてそれが作者のメッセージだったのではないかと思います。

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