日常系アニメの最高峰 - ゆゆ式の感想

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アニメレビュー数 2,474件

ゆゆ式

4.834.83
映像
4.83
ストーリー
4.33
キャラクター
5.00
声優
4.83
音楽
4.67
感想数
3
観た人
3

日常系アニメの最高峰

5.05.0
映像
5.0
ストーリー
4.5
キャラクター
5.0
声優
4.5
音楽
5.0

目次

ゆゆ式とは野々原ゆずこ、櫟井唯、日向縁の3人の女子高生を中心とした日常系アニメ

ゆゆ式とは野々原ゆずこ、櫟井唯、日向縁の3人の女子高生が、自分たちの部活である情報処理部を中心にそれぞれの親交を深めていく日常系アニメです。この3人に相川千穂、岡野佳、長谷川ふみという3人の友人と、情報処理部の顧問である、松本頼子先生(通称:お母さん)が主な登場人物です。

このアニメはノーイベント・グッドライフと表現する通り、出てきた単語をネットで検索して、雑談し、ホワイトボードにまとめる部活動と学校の休み時間、そして休日という非常に狭い範囲で物語が展開していきます。

非常にまったりとしたテンポで話が進み、いつの間にかその世界観に引き込まれていくことでしょう。

ゆゆ式の魅力

このアニメの魅力はずばり登場人物同士の会話です。多くの人たちは、このアニメをよくある日常系アニメと同列に考えて、学校の行事への取り組みや季節のイベントに対する参加の少なさから、面白みを見出すことが難しいと感じるかもしれません。また、女子高生が会話しているだけのどこが面白いのだと疑問に感じるかもしれません。

しかし、このゆゆ式の登場人物のやりとりは実際の女子高校生のような感覚的、あるいは退廃的なキャッチボールではないのです。非常に論理的で、言ってしまえば男性的にやりとりし、言葉遊びをふんだんに取り入れながら学校生活の何でもない時間を楽しんでいる。そこが他の日常系アニメと一線を画す特徴となっているのです。そこが面白いのです。

可愛い見た目の女子高生が、男性的なセンスで行われる独特な会話に視聴者は置いてきぼりを食うかもしれません。しかし、その登場人物同士が解りあっていること、通じ合っていることを確認できた時、一層の面白さに気がつくと思います。

また、それぞれの関係性も魅力の1つと言えます。例えば、唯と縁は幼馴染です。そこにはゆずこにも入れない距離間があったり、そこに入っていこうとしていることがイメージ出来たり、ボケに必死さを感じるなど、人間関係の妙なリアルがあります。

同じく千穂は、奇妙な言動が目立つゆずこと天然な縁の2人に、当初は苦手意識を持っています。唯としか話が出来なかったけれども、徐々に打ち解けて会話をするようになる流れは秀逸で、日常系アニメの中でも分かりやすいカップリングが目立つ作品とは異なる点だと思います。

また、この作品は4コマ漫画が原作ということで、原作の中ではテンポが悪く、話の流れが分かりにくいと感じることも多いのですが、アニメではそこがうまく解消されて、非常に上手く話を繋いでいます。そこが、非常にとっつきやすくて深みのある、独特な魅力の一助となっております。

あえて言いたい残念なところ

このアニメはその内容が秀逸なだけではなく、オープニング、エンディングも素晴らしい出来です。オープニングテーマ「せーのっ!」はふわりPの才能を強く感じる、聞き心地も良い、中毒性の高い名作です。エンディングテーマ「Affection」は放送の最後を締めくくるのに丁度良い雰囲気でのある曲で、画面には1話ごとに出てきた内容がちりばめれれてます。

作画が崩壊している箇所も見受けられませんし、どこを切り取っても非常に丁寧に作られていると思います。

と、ここまで、ゆゆ式を絶賛して参りましたが、あえてここからは、私が感じた残念なところを述べてまいります。

まず感じたのは、担当声優を上手くユニット化できなかったことと、それにともなく作品におけるプラスアルファ要素の不足です。

それぞれの声がキャラクターにあっていたため、このメンバーで多角的な活動をたくさん楽しみたいと思っていたのですが、それが出来ずに残念です。

現在、多くのアニメで主要キャストをユニット化して売り出しています。特に日常系アニメはその傾向が強いと思います。きんいろモザイクのRhodanthe*やご注文はうさぎですか?のPetit Rabbit's、ゆるゆりの七森中☆ごらく部等が分かりやすい例です。

ゆゆ式の場合、大久保瑠美さん津田美波さんの2名は七森中☆ごらく部のメンバーで、非常に精力的に活動しておりました。それと対等なレベルで情報処理部のメンバーが活動できたかというと、残念ながら満足できるものではありません。種田梨沙さんも後発のRhodanthe*やPetit Rabbit'sのメンバーというイメージが強いと思います。このユニット活動の印象弱さを残念なところと表現したいです。

それに関連して、例えばBD・DVDが発売した際に、よく初回限定版としてライブやイベントの様子が入っているアニメがありますが、ゆゆ式にはそういったものは入っておりません。

ラジオもアニメのテレビ放送に先駆けて行われることが多いのですが、ゆゆ式では、WEBラジオが期間限定で配信されたり初回限定版についていたりと、いまひとつな印象を受けてしまいます。このおまけ感というか、プラスアルファのお得感が他の作品と比べて弱いなと感じるのです。

しかし、私はこのアニメを日常系アニメの最高傑作の1つであると考えております。日常系というジャンルが確立されてから随分経ち、もうこれ以上の発展や、しかけ、展開は無いだろうという時に出会い、そのキャラクター、ギャグセンス、世界観に魅了されたからです。これからも何度となく見返して、彼女たちのやり取りに癒されたいです。

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4.54.5
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