納得!
多喜子が強い!
この本は何より多喜子がいろんな意味で強い気がします。強いという表現がふさわしいのかはちょっと微妙なところではありますが・・・時代背景のせいもあるのかもしれませんが、今どき少女漫画のヒロインがなぎなたで戦うって早々ないですよ。これがまた案外雑魚キャラたちを倒しちゃってる辺りがまたすごい。あとは心の面でも強いところがあると思います。自分が決めたことに対してぶれずに貫く心の強さは尊敬です。自分も見習わなきゃいけないなと思わせてくれた人です。
女宿の気持ちが変わっていく様子がよくわかる
最初はものすごく多喜子を毛嫌いしてたけど、一緒にいるにつれてそれが変わっていっているのがものすごくわかりやすく描かれていたと思います。さすが渡瀬先生だと思いました。前回の朱雀・青龍編の時でも思いましたが、渡瀬先生の世界観の作り方が素敵だと思います。ほんとにその時代を生きていたんじゃないのかってくらい細かく描写されてるし、キャラの心もひとりひとりしっかりと描かれていると思います。
多喜子と女宿の最後に感動
あの終わり方はほんとに泣けた。主人公が死ぬなんてありえないと思ってたけどこの本は許せちゃいました。自分よりも周りを気にする多喜子の優しさが最後まで丁寧に描かれてたと思います。自分の体自体長く持たないと分かっていながら世界を救おうとするなんて誰にでもできることじゃないと思うんです。女宿だってそれが分かっていて多喜子を止めなかったのはお互いにちゃんと理解し合ってるからこそなんだなと思うと2人の絆がどれだけ深いか分かります。
何より最期まで一人を貫いた女宿の一途さにも泣きました。そして最後の最後に別の時代でであったであろう2人を見た瞬間、号泣。あんなエンディングにもっていくなんてずるい!でもハッピーエンドで終わってくれてよかったです。生まれ変わって今度こそ2人で結婚式あげて幸せになってほしいなと思いました。
歴史好きも楽しめる
この本は少女漫画なんだけど歴史の要素も結構入っているから歴史好きでも楽しめる。かくいう私も歴史系は割と嫌いじゃないので余計楽しんで読んでました。四神とかそういう歴史上の空想のものとかはもはや大好物。今回は玄武だったけど、前は朱雀とか青龍が出てきたからもうテンションが上がる上がる。残るは白虎。この本のもう一ついいところは一つの話で終わらない所。どこかしらに次のシリーズにつながる伏線があるのがまたいい。
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