腐女子の憧れ「私がモテてどうすんだ」 - 私がモテてどうすんだの感想

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私がモテてどうすんだ

4.254.25
画力
3.75
ストーリー
3.75
キャラクター
4.75
設定
4.25
演出
4.00
感想数
2
読んだ人
6

腐女子の憧れ「私がモテてどうすんだ」

4.54.5
画力
4.0
ストーリー
4.0
キャラクター
5.0
設定
4.0
演出
4.0

目次

「私がモテてどうすんだ」人気の理由は?

宝島社『このマンガがすごい!』2015年版オンナ編の第4位、

第39回講談社漫画賞・少女部門にノミネート、

第40回講談社漫画賞・少女部門受賞、

更には2016年10月よりテレビアニメが開始されるという

人気を誇る、作者「ぢゅん子」による少女マンガ。


「内容は太ったモテない女子が、痩せたら可愛くなる」という

最早使い古されたネタだというのに、何故こんなにも人気が出たのか?

まずはそれを考えてみたい。


主人公の芹沼花依はBLが大好きな腐女子。

今時、腐女子が主人公という設定はそんなに珍しくはないが、

「男同士の絡みをこっそり見るのがベスポジ」という強烈なキャラ設定。


痩せたら眼鏡はどこいった?とか100キロ近くあったろうに一週間であんなに

痩せるハズがない!というツッコミは無粋なので止めておこう。

なにより魅力的なのは男子キャラ(女子)の面々だ。


正統派スポーツイケメンのようで実は抜け目がない五十嵐。

少年のような無邪気さがあり裏表のない性格の七島。

天然キャラで包容力のある優しい先輩、六

ドジっ子ツンデレで、優等生でハーフ美少年な後輩四ノ宮。

男装が似合い、女子人気が高く大富豪の娘、二科。

女子ならば一人はストライクゾーンに入るだろうという個性的なメンバーだ。


少女マンガでは、男子キャラが全員同じように見えてしまうということも

多いが、この作品はちゃんと描き分けが出来ていて、全員顔の作りが違ったイケメンだ。

BLを知らない読者にも説明が分かりやすく描かれているのも評価できる。

主人公、花依が憎めないキャラ

複数のイケメン達にチヤホヤされる「逆ハーレム状態」。

少女マンガではよくあるパターンではあるが、主人公の扱いは

非常に難しい。


大抵の主人公たちは、その中の誰かが好きで男子キャラ同士が

喧嘩になったり修羅場が存在し「私のために争わないでっ」状態になる。

読者からすると、八方美人でフラフラと好きな人が変わる主人公に

イライラし、逆に男子キャラに感情移入してしまう。


この作品でも、花依は五十嵐、七島、六見、四ノ宮という男子に加え、

志麻という複数のイケメン達にモテモテで、逆ハーレム状態だ。


しかし、花依は最初から一貫して三次元の彼らに胸キュンすることはあっても

一切ときめいていない。

普通、イケメン達に言い寄られたらそっちに気が行きそうなものだ。

花依が恋愛対象としてときめく相手は、ミラ・サガのシオンであり、

かちゅらぶの朱という二次元のキャラなのだ。


そのブレない姿勢が読者に安心感を与え、花依と同じく腐女子の読者にも

「わかるわかる」と共感される要因である。

痩せて美人になっても、性格は全く変わらず明るく一生懸命なところも

好印象を与え、逆ハーレムマンガでは珍しく好感度の高い主人公であるだろう。

気になる結末は?

現在、コミックは9巻まで発売され、別冊フレンドで絶賛連載中。

9巻まではどの男子キャラも公平にクローズアップされていて、

花依が特別に好意を持っているキャラはいない。

さて、ラストは誰と結ばれるのか?読者には気になるところだろう。

筆者の予想を一人ずつスポットを当てて考えていきたい。

◆五十嵐祐輔(本命)★★★★★

  • 花依のクラスメートであり、花依が太っている時から態度が優しかった。
  • 花依を真っ先にデートに誘ったのも彼。
  • みんな仲良し状態からいち早く抜けたいと言い出し、全員で告白する時も1番にした。
  • 2人きりのデート以来、慣れる為と花依の手を握っている。
  • 登場シーンが多く、作者に優遇されてる気がする。
  • 他キャラは一度は身を引こうとしたり、恋愛感情が分からない時があったが、彼だけはブレずに花依が好き。


◆六見遊馬 ★★★★

  • 花依が痩せた時、唯一同一人物だと気づいた。
  • 最初はみんなが好きで恋が分からなかったが、花依のお陰で恋愛感情を知ったというとても素敵な告白をしている。
  • 高校生とは思えない包容力の持ち主で、花依と同じ部活で歴史趣味が合う。
  • 旅行の時、遭難してほぼ裸で花依と抱き合っている。
  • 花依がヤケになってゲームで勝った人と付き合うと言った時、勝ったのに付き合わなかった。これは花依を想ってのことだが、折角のチャンスだったのに。

◆七島希 ★★★

  • シオンに似ている。(これだけで星2はある)
  • 寝ぼけていたとはいえ、男性キャラの中で唯一キスをしている。
  • 花依のクラスメートだが、太っていた時それをネタに笑っていた。
  • 五十嵐の本気度に当てられて一度花依を諦めようとしていた。

◆四ノ宮隼人 ★★

  • 花依と同じ保健委員という以外は特に共通点は無い。
  • 後輩キャラというっことで頼りない。花依は気にしてないようなのが救い。
  • 引っ越しで一度花依を諦めようとしていた。
  • 他キャラよりキャラが弱く、出番が少ない。

◆二科志麻(大穴)★

  • イケメンで花依と萌え趣味がバッチリ合うが、女子だから付き合うことは無いでしょう。

以上のことから、出番が多く(作者に好かれてる?)花依との関係も一歩リードしている

五十嵐と結ばれる確率が高いと思われる。

だが、これは「誰かとくっつく」という前提の予想であり、

現段階で、花依の気持ちは誰にも傾いてないので、最後までそれで終わってしまう

可能性が一番高い。

よって大本命は「ハーレムエンド」で、みんな大好き!パターン。

お気に入りのキャラがいる読者にとったら、非常にモヤモヤするかもしれないが

花依は最初から二次元に恋するキャラなのだ。

それを貫き通してもおかしくはない。

9巻の巻末予告では、花依が恋する「かちゅらぶ」の朱の声優が参戦するようであり、

新たな強力なライバル出現の予感で、ますます目が離せなくなりそうだ。

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恋愛ものなはずなのに大笑いしちゃう

主人公の芹沼花衣高校2年生自他ともに認める「腐女子」である。男の子同士が絡む、いわゆるBLを好み暇さえあれば、妄想してる日々。体型も太めで、眼鏡もかけておりみるからに「腐女子」である。ある日、大好きなアニメ内で一押しキャラが死んでしまう。花衣はショックで1週間、部屋に引きこもり飲食もせずに泣き続けた結果…体重が激減し、さらに眼鏡もかけなくなった。「腐女子」から「美少女」に大変身してしまった。まさに花衣が好きな2次元世界でよくあるパターンに花衣自身が巻き込まれていく。1週間後に登校した花衣を見て、周りは騒然とする。クラスメイトや、部活の先輩、同じ委員会の後輩更には、男装趣味でありながら花衣と同じく「腐女子」の友人などから好意を寄せられ、一気にハーレム状態となる。姿は変わっても、根っからの性格は変わらない為自分を取り合う男子たちを見ながら脳内ではBL世界が始まっている。ハーレム状態に戸惑いなが...この感想を読む

4.04.0
  • ちずママちずママ
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