かっこよく、きれいすぎた
誰も止められない、世界の大泥棒ルパン3世。しかし、ときには次元、五右衛門の友情をも捨ててしまうくらいに、盗んだもの一度を捨ててしまうくらいに、峰不二子に弱い。そしてこの弱さもルパンの手の内なんだが、この部分が面白さの醍醐味である。実写版の、キャストはとてもあっていたようにおもうが、すこしかっこよすぎて、きれいすぎた。もっと不二子が悔しがるシーンは、乱れてほしかった。ルパンが裏切られたときは、もっとくしゃくしゃになってほしかった。キャストのキャラクター性を壊さないようにしすぎたようにおもわれる。あと、宿敵の銭形警部との掛け合いである。なんといってもルパン専任の捜査権があるというすごさ。誰よりもルパンを捕まえたく、そして誰にも捕まえてほしくない心をもっている。一度は銭形警部に勝ちを感じさせてから、最後はルパンが勝ってしまう。そして再び銭形警部が追いかける。もう一つ、共にルパンと行動している次元、五右衛門も裏切られながらも、ルパンの魅力をわかっていて、やさしさも持っている。どうしてもほっとけない友情の関係。敵、見方、時に敵の関係性が実は一つにつながっているルパン3世の物語は、人を信じてみる温かさを学ばせてもらえる良い物語です。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)