心を救うのはなんなのか
復讐というと激しい憎悪や憎しみの感情で
ぶつける事で解決するのかと思いもしますがそれはその原因となるものによって違ってくると思いました。
一見主人公である成瀬領が悪者というように見えますが、
その原因を探っていくと彼も被害者であると言えます。
大事な身内を、しかも愛していた弟をいじめという形で失う事になって
その時の周囲の対応はけして被害者であったならば納得のいくものではありません
現在いじめを苦に自殺したりいじめで殺害される事件が起きていますが
教師がどこまで生徒を見ているのか?
学校の外見だけを考えてないかなどの思うような発言が目立つ事もあります。
校長や教師にとっては学校の名の評判は経営にも関わってくることかもしれませんが
「命」はその前に軽視されてしまうのでしょうか
把握してなかったとしても誠心誠意の姿を見せて伝える事の方が
嘘並べて謝られる姿より立派だと思います。
いじめが大きく取り上げられるようになった時より前の時代のドラマではありますが、
成瀬領のような経験をした人は他にもいたのかもしれないと思いました。
愛する家族を失った悲しみはその人が生きている限り続き消える事はありません
法で裁かれたにしてもそれで本当の意味で納得するのは加害者側だけかもしれません
成瀬領は唯一の身内だった弟を失い1人で生きていかなければならなかったのも
復讐へと心を向かわせてしまった要因だったのではないでしょうか
そうする事でしか己を保てなかったとしたらそれは悲しい生き方であっただろうと思います。
弁護士になれる、人を救う仕事に就ける程優秀であるのに
もっと彼の周りに彼の心を癒し見守ってあげられる人がいたのならば
苦しい生き方をせずに済んだのではないでしょうか
法で裁くだけでなく被害者のケアをしていかないと悲しみの連鎖は止らないと思います
復習を生きがいに生きてきた成瀬領
彼にその過去が無ければ天使の弁護士として救えた人はもっといただろうし、
違う生きがいがあったであろうと一生を左右してしまう姿を考えさせられたドラマでした
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