壮大な世界観と複雑なストーリー - ゲーム・オブ・スローンズ 第1シーズン『七王国戦記』の感想

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壮大な世界観と複雑なストーリー

4.54.5
映像
4.5
脚本
5.0
キャスト
5.0
音楽
5.0
演出
4.5

目次

冬来る七王国

このドラマでの核にして1つのテーマ《冬来たる》。

冬とは季節の冬ではなく現代世界で言う氷河期のようなものでしょう。何百年と続く争いをしている世界では氷河期に入ると食糧難や厳しい気温に耐えれない人々が出ると共にこのゲームオブスローンズの中では冬に到来する怪物の存在《ホワイトウォーカー》がいます。しかしホワイトウォーカーを確認している物はおらずその姿を見て恐怖で逃げ出した1人の兵士を処刑する所から物語は始まります。

スタークの長は処刑の際複雑な表情を見せますがこれはエダード・スタークはホワイトウォーカーの存在を信じているので処刑したくはないが威厳と尊厳の為やむおえず処刑したと思います。

壁の外には魔物や野人が住んでおり壁に守られている。この設定は北欧神話を元にした内容でしょう。有名どころでは漫画進撃の巨人も壁に守られた世界の話です。

王家のロバート・バラシオンは野蛮人の様な見た目で正に戦って勝ち取った王と言う印象でした。

対して妻サーセイや双子の弟ジェイミーは美形で正に王族、貴族といった印象でした。サーセイやジェイミーはラニスター家ですので元々の大金持ちですので北の地ウィンターヘルには合わないですね。ティリオンは楽しんでましたけど。

このファーストシーズンは各家や土地、主要な人物の紹介や世界観の表し方が凄く凝っていてファーストシーズンを丸々使ってドラマの世界を説明した様な内容でした。

権力と金と地位こそが全て

王家の権力争いと相続争い、鉄の玉座を巡るこのストーリーには裏切り、騙し合い、密告、殺人などがどんどん繰り広げられていきます。

スタークのブランはラニスター兄妹の秘密を知り下半身不随にされます、しかしその後生存を知った何者かが刺客を送りますが助かります。これはサーセイの仕業で間違えないですね。ティリオンの短剣を使ってブランを殺せばティリオンが追放されますし失敗してもティリオンが疑われます。ジェイミーは何だかんだ言って弟が大事そうなのでそんな事はしないでしょう。現に裁判までかけられるティリオンですが決闘裁判で勝利を勝ち取り無罪になります。

ここで少し驚いたのですが決闘裁判があるんですね。古代のローマなんかではあったみたいですがこの政治や家柄などがきちんと確立した世界で決闘裁判がありになると強い人は何やってもいい感じにならないんですかね?まぁ現にマウンテン何かが無茶してるのはそう理由なんでしょうか?それならエダードも決闘裁判の権利があったのか?足を痛めたからしなかったのか?個人的にはロブとジェイミーの決闘は見てみたいですけど。

話を戻しますと嫌われ者のティリオンは姉から嵌められます。しかし頭のキレるティリオンは勝利を勝ち取り優秀な部下まで手に入れる。身体的な障害を持ったティリオンが凄く泥臭くカッコよく見えます。本当に正義感や信念で動いているのはスターク家とティリオンだけではないでしょうか。脚本が凄いのか俳優が凄いのかは置いておいてこの物語の重要な人物なのは間違えないですね。ジョンスノウと共に壁を見に行ったのは後の冬が来た際の伏線になると期待しています。

バラシオン、ラニスター、スターク、この三家のキングズランディングでの駆け引きが凄かったですね。

ドラゴンがいる世界

この世界にはドラゴンがいます。最初は少し世界観が違うんじゃないかと思っていましたが圧巻の迫力で違和感なく見れます。

バラシオンの前王ターガリエンの子供デナーリスが海を渡った土地の主役です。デナーリスは兄の思惑で売られますがそのたくましい精神と魅力で人々を魅了していきます。シーズンラストでは愛した夫を亡くし子も亡くして炎に包まれ自殺したと思われましたが3匹のドラゴンと共に復活しました。この3匹は兄、夫、子供の3人を亡くしたデナーリスの悲しみが3匹のドラゴンをこの世に復活させた意味があると思います。

ドラゴンは滅びましたがこの世界では1000の兵士に匹敵すると言われています。デナーリスは馬賊やジョラらから完全に慕われドラゴンの母デナーリスへと生まれ変わります。

しかしまだまだ兵力の足りないターガリエンはキングズランディングもとい鉄の玉座を取り戻すために兵力を募っていきます。確かにドラゴンがいれば重火器のない世界ではかなりの戦力になるでしょう。クロスボウが精一杯の武器力ですのでどうやってドラゴンを倒すのかが見ものですね。


このシーズンは伏線というか歴史や登場人物を紹介するのが主な話ですがかなりの情報量なので整理して見なければごちゃごちゃになります。簡単に書くと王家バラシオンは戦争の恩でスタークに借りがあり戦争時の金でラニスターに借りがあります。北の大地は広くラニスターは欲しいですがバラシオンとの関係があるのでスタークには手が出せません。そこでラニスターはロバートを嵌めて王都を我が物としスタークも陥れ北の大地を求め戦争を仕掛けます。それに反抗するスターク家やバラシオン家、かつての王座を取り戻したいターガリエン家の戦いが起こる中誰も知らない所で冬の脅威が迫っているというのがゲームオブスローンズの物語です。

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恐るべきムーブメントの序章

世界的大ブームを起こした記念すべき作品の序章世界中で大ブームを巻き起こしているゲーム・オブ・スローンズ。平昌オリンピックではドイツのフィギュア選手がこの作品をモチーフにした演技をしたりアメリカ選手たちが鉄の玉座に座った写真が公開されたり、スーパーボウルでも炎と氷といったもう明らかにそれってGoTですよね?っていう(しかもティリオン役のピーター・ディンクレイジが出演)CMが作られたりと、とにかく熱いムーブメントを起こしている作品、ゲーム・オブ・スローンズ。ちなみに流行ってないのは日本と北朝鮮だけと言われてるそうです。そんな「ゲーム・オブ・スローンズ」の記念すべき第1シーズンです。第1シーズンの1話はつまらない!(ただし初見に限る!)とにかくこの作品は登場人物が多いし色んな家が出てくるし色んな設定が交差して会話を飛びまわるので第1シーズンの1話が全シーズン通して一番つまらないです。とにかく誰が誰か...この感想を読む

5.05.0
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