推理小説とバトルものの見事な融合を描いた作品 - クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識の感想

理解が深まる小説レビューサイト

小説レビュー数 3,368件

クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識

3.503.50
文章力
3.00
ストーリー
3.50
キャラクター
5.00
設定
3.50
演出
3.50
感想数
1
読んだ人
2

推理小説とバトルものの見事な融合を描いた作品

3.53.5
文章力
3.0
ストーリー
3.5
キャラクター
5.0
設定
3.5
演出
3.5

この作品は化物語などで知られている西尾維新の代表作品でもあります。ぼくという語り部の存在の主人公の大学生活と京都で起きてる連続殺人事件が主に描かれています。2つの事件が交差し、主人公を取り巻く人間たちのやり取りの表現が秀逸に描かれています。本編は京都を知る人間から見ると、あるあるというものがいくつも存在するのではないかという場面が見られているのも特徴のひとつとなっています。

この作品では、殺人鬼である零崎人識との邂逅がこの戯言シリーズのターニングポイントのひとつといっても過言でもないと考えています。事実戯言シリーズのスピンオフ作品でもある人間シリーズが発売され、全編において登場しており、戯言シリーズの舞台裏を支える存在の一人でもあるからです。また、主人公の大学の同級生の心情や葛藤の行く先が物語の根幹を作るひとつにもなっています。それぞれの違う考え方の下で行動を行った結果、今回の物語を体現したそんな作品に仕上がっております。

また、前作に登場したこのシリーズのキーパーソンでもある玖渚友や哀川潤も登場しており、物語の真相について大きく関わる存在として上手く描かれております。主人公との日常でのやり取りも描かれていて、緩急を付けれています。

文庫版も登場しており、手に取りやすい部分もあるので一読するのがありだと思います。その際は前作を一読することが必要になります。

あなたも感想を書いてみませんか?
レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。
会員登録して感想を書く(無料)

関連するタグ

クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識を読んだ人はこんな小説も読んでいます

クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識が好きな人におすすめの小説

ページの先頭へ