ボビー・デアフィールドの評価
ボビー・デアフィールドについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
ボビー・デアフィールドの感想
限りある命を恋の炎にゆだねる女を通して、孤独なヒーローが知った生きることの意味を静謐なタッチで描いた 「ボビー・デアフィールド」
限りある命を恋の炎にゆだねる女。孤独なヒーローが知った、生きることの意味。勇気と優しさを与えあって、たとえ生と死が二人を分けようとも、愛は命の証なのだ-------。シドニー・ポラック監督の「ボビー・デアフィールド」の主人公は、一流のレーサーだ。傲慢なまでに、いつも沈鬱げなボビー・デアフィールドは、演じるアル・パチーノがぞくっとするほどの翳りと憂愁の佇まいを見せる男で、惚れた女はさぞや辛いだろうなというタイプだけれど、同棲する恋人のリディア(アニー・デュプレー)は、べたつかず、まとわりつかず、そっけないほど淡々としていて、馴れきった愛人関係に、格別の情熱と波風もない。パリに住むボビーを、アメリカから兄が訪ねてくる。ボビーが生まれ故郷を捨てて、何年になるのか。印刷業を営むらしい、いかにも平凡な中年の兄が。わずかばかりの父の遺産と土地のこともある。母も70歳になった、一度家に帰って欲しいとの願いをにべ...この感想を読む