カストラートの評価
カストラートについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
カストラートの感想
辛い映画…。
痛々しい映画でした。音楽に全てを捧げた作曲家の兄とカストラートの弟は、いつも二人一緒で、全てを分け合ってきた。でもその状態は永遠に続くわけではない。全てのことは変わり続ける。映画の最後で、ふたりは対照的な道を辿ることになります。主人公・ファリネッリは実在の人物だったようですが、中世ヨーロッパの時代には、音楽の世界でこんなにも残酷な歴史もあったのかと、少し考えさせられました。美しいものを追い求めるために、こんなにも辛い人生の代償を払わなければいけないとは…。歴史のなかに、やがては消えてしまいそうなこの「カストラート」の真実を後世に伝えていくためにも、この映画は作られて価値のあるものだったのかもしれません。ただし、見ているのが辛い映画ではありました。それにしても、ハイドンの役を演じた俳優さんが、そのイメージからかけ離れすぎているような気がしますが…。